先ほどメンテナンス終わられた患者さん。三年前舌癌と診断され手術を受けられました。メンテナンス担当の歯科衛生士が、粘膜の微変に気づき、院長と慎重に対応した結果でした。

オペ直前もオペ後も、耳鼻科の主治医先生が口の中のフォロー無しなので、当院で
慎重かつ念入りにフォローしてきました。とはいえオペなさったのは大学病院ですので
あくまでも出来る範囲ですが・・。耳鼻科と歯科との連携の難しさは今も昔も変わりません。これでは患者さんが気の毒です。途中もどかしいと思うところもありましたが、主治医にもよるのでしょう・・。この患者さんの主治医先生は、「オペしたところだけにしか関心のない方」のようで当院がしっかりサポートしようとスタッフで話してここまで来ました。

オペ後は沁みたり違和感多く、通常の洗浄もスケーリングも難しく、ただただお話し伺って寄り添い、少しでも口から召し上がれるように、「出来ることしか出来ない」日々でした。その中で再発・転移におびえる心落ち着かない日々もありましたが、それでもいらしてお話し下さる患者さんに、こちらは多くを学ばせていただきました。良かれと思う衛生士の処置が受け入れて下さらなかったり、ご不満をおっしゃる日もありましたが、それもこれも”ガンになった”という事実と悲しい孤独な思いが、十分にサポートされていなかったからと、今思えば理解できますが、その時には、患者さんの心の思いが十分に理解できていませんでした。臨床心理的に言えば、「怒り」に近い感情がおありだったと思います

今日メンテナンス終わって、随分晴れやかなお顔でしたので、お声掛けしたところ
「唾液が出るようになったの!」と何度も何度もおっしゃるのです。「あのね、お口の中こうしてきれいにして頂き、食事もだんだんよく噛める食事に戻ってきて、そうするとね唾液って出てくれるのね!」とおっしゃいました。

「唾液が出るとね、よく噛むでしょ。味もわかるようになってきて、口の中もさっぱりするのよ」と教科書に書いてある”唾液”の効能をぜーんぶ言って下さいました。
私もこれを聞いて、嬉しかったです。

三年経ったのねえ・・とおっしゃる患者さんに、「よかったわあ、よく頑張られましたもの」と申しあげて喜び合いました。当院の力は微々たるもので、全て患者さんが現状をぶつけて下さり、教えて下さった結果です。
そして何より、普段寡黙なご主人が良くなさって、そばにいらした結果です。奥様と別に「どうしたらいいでしょう・・」と食事や、ご本人の心の不安について相談に見えたこともありました。そのご主人のお気持ちに感じ入って、何度かお悩みを聞くだけでしたが
、ヒョンな一言やアドバイスをとても喜んでくださったこともありました。

今日メンテナンス終わられて、晴れやかなお顔で「唾液が出て来たの」とおっしゃって下さった患者さんの嬉しそうなお顔を励みに、これからも個々の状況に対応できるよう
スタッフ全員で学び、その方が日々おいしく召し上がれることが使命と認識して、精進してまいりたいと強く思いました。
ご自分で食べられていれば、力も希望も湧きますね。
患者さんに教えて頂きながら、得たことはまた他の患者さんにもつなげて、お役にたてれば幸いです。共に頑張りましょう。、

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