子どものストレス コロナ禍

緊急事態宣言再延長の頃、久しぶりに病児保育・フローレンスの駒崎さんのお話しを聞きました。最近は政府へ提言する立場でもある駒崎さんです。

その放送の中で、実際に小学生の子供達の声が流れました・・
・給食の時も、黙食って言って”しーん”としてて、しゃべるとしかられるんだよ。
・ワアワアも言えない
・楽しく遊べない
・公園で遊んでたら「うるさい!」て言われた・・と。

臨時休校や相次ぐ行事の中止。習い事の発表会も中止・体操教室も開かれず・・。キャンプも林間学校も中止。駒崎さんは、このような状況が長く続き、子供の心の育ちに影響はないか?と危惧していました。

このような子供の状況だけでなく、親は親で・・
。不必要に子供を叱ってしまう
・虐待したいなど思ってもいないが、一日ずっと家にいて以前よりもイラッとすることが増えた
・とても感情的になることが多く、怒鳴ってしまう!
・育休復帰を予定していたらダメになった
・子供が泣くたび、自分の頭を叩いたりするようになった 等など
テレワークの親の方にもストレスが溜まっている様子がうかがえました。

今、日本では一番弱いところに響く、すなわち困ってるとこが後回しの状況です、政治の貧困です・・と駒崎さんは言います。DVの相談件数も増えており、ステイホームが長くなって、家庭が安全でなくなっているとも。信じられないでしょうが、今この日本で貧困問題は深刻と。相対的貧困率は韓国に次いで日本は二番目だそうです。給食で栄養取っている子供も多いので、一番大事にしないといけないところがこのコロナで大きくダメージ受けている。このような現状から、小学生の15%・中学生の25%・高校生の30%にうつ状態がみられるそうです。

少し前ですがこどもの日の前に、感染症に詳しい小児科の先生のご発言がありました。コロナ禍で普段通りの学校生活を送れず、体や心の異変を訴えて、医療機関を受診する子供が増えている。

「子供が夜、眠れない」
「おなかが痛いと、しょっちゅう言う」と言った親からの相談が相次ぎ、不安障害と診断された子供が通常時の2倍、起立性調節障害は1・5倍に増え通院中だそうです。

ストレスなどが原因で体の成長に自律神経の発達が追い付かなくなるようで、小学校高学年なのに、夜母親の布団に潜り込み、手を触ってようやく落ち着いて眠れるというお子さんもいた・・と。

「おなかが痛い」と訴え検査して心配ないと言われても、本人からすれば気のせいでなく、理解されにくいところに深刻さがあると。「こんなにつらいなら生きているのが嫌だ」と言う子までいるそうです。まじめな頑張り屋さんこそ症状は出やすいので、親御さんは細やかに観察して、早めに相談してほしいとと言っておられました。診断がはっきりすると学校の先生の理解も得られるとのことですが、世の中全体余裕がなくなっているのでしょう。
この閉塞した理屈の合わない状況に居て、若いフレッシュな子供の心はダイレクトに響くのですね。身近に子供たちを見つけたら、明るく声がけしてみようと思いました。

日本では児童手当や、保育サービスが世界でも大変低く、特定の人ばかりが大変ではないのでしょうが、そのような事にも気を配り、事実を認識して、気持ちを寄せていくことはできると思います。

駒崎さんのレポートは、今自分が知らない事ばかりで、たくさんの人が共有していかないと変わらない?変われない?ことだと痛感しました。