すごい、バイオリ二スト登場!

第23回出光音楽賞が決まり、その演奏を聴きました。この出光音楽賞はかなり高い評価で多くの音楽家の登竜門となっています。このところ目覚ましいチェロの宮田大さん、かつて指揮者の佐渡さんも受賞しています。2013の受賞者はバイオリンの黒川侑さん・テノールの西村悟さん・ファゴットの福士マリ子さんです。ファゴットという珍しい楽器がソロで評価されることも稀ですが、演奏聴くと実にエレガントで美しい。長くて大きな
ファゴットを肩からしょいながら優雅に踊るように吹く姿に、オーケストラから飛び出したソロとしての魅力を再発見しました。若い方の中に吹いてみたい!と思う人が増えるんではないでしょうか? テノールの西村さんは日本人離れした体格のよさで、オペラでの活躍が期待されます。テノール・佐野成宏さんを応援している私は、ぜひ佐野さんのように存在感のある光輝くテノール歌手に育っていただきたいと願います。オペラ歌手は舞台上の佇まいが大切ですので、海外を含め沢山の舞台で活躍されて、世界に通ずる堂々としたオペラ歌手になっていただきたいと願っております。音楽だけでなくさまざまな場面を経験されて豊かな表現者になられることを応援したいと思います。
バイオリンの黒川侑さん。ともかくびっくりしました。豊かで自由な音。デジタルでないアナログな音。というと古めかしいようですが、すごいテクシックの持ち主なのに、器械体操みたいに聞こえない深い音。1990年生まれのたった22歳ですが、音楽に対する
畏怖の念というか、スゴイのにとても謙虚でらっしゃいます。音楽に並々ならぬ情熱を持っていながら「音楽がすべて」でなく日々大切にしていることがごくごく普通な青年。インタビューを聞いて、たった22歳でどのように育っていらしたのだろうと興味がわいてきました。5歳頃から、おうちでなんとハイフェッツやオイストラフなどのレコードがかかっていたとのこと。随分前のバイオリンの巨匠たちです。こういう音楽を5歳のお子さんに聴かせていたご両親もすごい。ちょっと前のブログに、やはりバイオリンの潮田益子さんの事を書きました。また今になってバイオリン諏訪根自子さんも話題です。お二人とも佇まいの美しい魅力的なバイオリニストです。すばらしい先人たちの話題とともに、この黒川侑さんのような青年が登場してきて、今クラシックは本当に楽しみです。アメリカでもドイツでもフランスでもない、ブリュッセルに留学しているというのがまた興味深いです。どうかふくらみのある豊かな音色を持った演奏家に育って下さるように願ってやみません。出光音楽賞受賞の若い未来のある音楽家たちの演奏を聴いて、これからがとても楽しみになりました。ブラボー!!

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