残存指数(歯の残っている数)と要介護

虫歯予防週間だからでしょうか?

昨夜興味深い放送やっており、若い出演者さんが「知らなかった」とびっくりされていま

した。当院でも、現在お子さんの虫歯平均一本ですよというと、初めての患者さんはびっ

くりされますが、当たり前になりました。もっとびっくりなのは、虫歯予防の意識の高い

新潟でついに、お子さんの虫歯、平均一本を切ったそうです。この14年新潟は虫歯予防

実績全国一位です。

この偉業は、適切なフッ素をきちんと使っている事、そしてここが大事、給食後に子供達

が必ず歯ブラシしている成果です。皆さんご存知のように、今では再石灰化という事が

認識されるようになりましたが、それ以前の「初期虫歯」の認識が「いまいち」です。

歯科医や歯科衛生士の中にも、この初期虫歯の扱いがまちまちなのです。初期虫歯Coを

どう認識し(歯科医院側も患者さんも)どう手入れ・フォローしていくかによります。

脱灰(歯が溶ける)と再石灰化は常に起こっている流動的プロセスですので、普通に

考えても再石灰化が勝ったほうが、虫歯にならないとわかります。進行しないで戻るよう

にするのです。

更に東北大の相田教授の教室の調査(4000人)で、65歳以上の方で残存指数(残っ

てる歯)19本以下の方は要介護になりやすいという結果が出たそうです。虫歯とは別に

歯周病が全身に影響することは随分と知られるようになりましたが、歯周病菌の恐ろしさ

は、怖がらせるのではなく、体調そのものに影響する事実を正確にお伝えすべきと考えて

います。大人になると歯周病のことばかりで、虫歯に関心薄れますが、どっこい中高年特

有の虫歯のなりやすさがあります。アンチでもスマートエイジングでもなく、事実をきち

んと把握して、その個々の事実に対応すること。エイジングを「負」ととらえるから

「アンチ」だの「スマート」だのカッコつけるのでしょうが、歳を重ねることは、不自由

が増えることですが、誰にでもくるカッコ悪いものでも何でもありません。ただ若い頃の

ようには行かないだけです。

当たり前の事実に対応すること。その方の日々の暮らしを把握してお望みが何かを理解し

て、出来ることを応援し、こちらがやれることで精一杯支援したいと思います。

歳を重ねて一番のお楽しみは「食」です。自分で食べられる喜び・どなたかとご一緒に食

べる喜び。豊かな老後を迎えるた為に少しでも早く、やるべきこと・やっておくべきこと

を正確にお伝えして、ともに伴走出来れば幸いです。

2か月前初めていらした中学生とお母様、随分久しぶりの歯科受診でいらして、いろいろ

びっくりされていますが、既に意識も変わられて「学校に昼食後歯ブラシさせてほしいと

お願いしてみようと思います」とおっしゃるのです。聞けば何年ぶりの受診以来お嬢様が

お昼ご飯の後、うがいだけでもしようとしたら、へんな目で見られたとのこと。歯科の

校医さんもいるはずですのに、成長期の方に食後歯ブラシさせないなんて考えられません

。このように地区によって、学校によって、それこそ歯科医によってさまざまな対応の

中、患者さんが不利益になる必要はないのです。新しい情報も飛び交う中、常に勉強し

検証し整理して皆様にお伝えできればと思います。少しでもお口の中が幸せに保てるよう

に支援できる歯科でありたいと思います。