なんでもっと早く言ってくれなかったの!

長年メンテナンスにお通いの方が、「母が亡くなりました。長いことありがとうございました」と。86になられたお母様は、ご主人を見送って7年。しばらくはメンテナンスにおいでになっていたものの、家に閉じこもりがちになってましたが、ご長女はじめお子さんお孫さんのお力で静かに暮してらしたようです。

連れ合いのご主人は、たばこに起因する病気で、7年前他臓器に転移して亡くなりました。最後のご来院の折、もう病気も告知されておりましたが「なんでもっと早くタバコのこと言ってくれなかったの!」とおっしゃられたことを昨日のことのように思い出しました。 最初の肺の病気が見つかる前から歯茎の状態が良くなく、たばこの害が懸念されたので申し上げましたが、こちらの力不足もあり聞く耳を持って頂けませんでした。肺の病気が見つかった時も、依存が強く受診終わってドアを出てすぐ、タバコに火をつける有様でしたので、ND(ニコチン・ディペンダンス)だったと思われますが、当時歯科医院でたばこの害を言うところは極めてまれでしたので、自分の勉強不足もあってそれ以上進みませんでした。

今日その奥様の急逝を聞き、胸膜炎と伺って「水が溜まって苦しかったのではないですか?」とお聞きしましたが、「我慢してたようです」とおっしゃるお身内に、ただお悔やみ申し上げるだけでした。

たばこの害は全身です。肺や胃だけでなくあらゆる病気の原因です。今お口の中の細菌が全身の病気に悪さすると言われますが、タバコは口から吸うのですから、一番の被害はお口の中なのです。これからも当院は禁煙支援をすすめ、近所の内科医院さんも引き続き協力連携下っています。長く通われた高齢者の急逝の報に、連れ合いの亡き患者さんの声を思い出しましたので書かせていただきました。

28日カンブリア宮殿で熊谷崇先生が話されると思いますが、今歯科は、皆さまの「生涯にわたる健康支援」が使命と感じています。
ですので「禁煙の必要性」も、「歯を失わないための歯科受診」も、早く!広く!伝えなけれならないことと痛感しています。