蝉の声

驚異の暑さだった夏もようやくすぎ、さわやかな秋空の季節となりました。40度近い気温の地域もあったりして、今年は蝉も暑さ負けして鳴き声にも力がなかったように思います。でもベランダや地面に,泣きつかれ充分鳴き終えて転がっている蝉の姿を見ると、お彼岸に合わせてすっくと咲く曼珠沙華の花のように、自然の摂理を感じます。

日々感じますが、歯科衛生士の仕事は本当に総合的なものですね。大変ですよね。お口の中は歯という硬組織と歯肉という軟組織からなっています。そのうえバイオフィルムという難物がありその中身の細菌が感染症をおこし・・とわかってきたからこそ、対応が大変です。だからこそ勉強して日々新しい知識を得て、そこから派生して目で直視し手の感触で感じとって時には臭いからも処置の判断するわけです。しかもおひとりひとりお口の中は違いますし生活習慣も違います。私たちの使命は患者さんの歯をどうしたら残してさし上げられるか?それが無理な場合はどうしたら、召し上がったり、しゃべったり・笑ったり・歌ったり「人としての生活を保つために」どうしてさし上げられるか?を衛生士とドクター・コデンタルが真剣に考え提案し同意を得て進んでいくことなので、臨機応変応じられるように技術を磨いていないとなりません。当院でもぺリオの専門家に来ていただくまで、スケーリングというものをきちんとわかっていませんでした。スケーリングの意味と自分の目で手で感触でその技術は会得するもの。処置に使うインスツルメントも常に整えておくことですよと教わると、本当に職人芸と痛感します。忙しい合間に「シャープニング」の「シャーシャー」という音を聞くと、このひと研ぎが患者さんに貢献すると思って、心地よいBGMに聞こえて来るのです。この「シャーシャー」という音、蝉の声にもよく似ています。シャープニングの重要性はやればやるほどわかるようで、蝉の声に似た「シャーシャー」という音も習いたてと経験者ではその音に違いがあります。細かい作業ですがやりながら会得するしかありません。そして「ちびたインスツルメント」も処分せず、部位によって使える貴重なインスツルメントですよと教えていただいたので大事です。プロの衛生士って実にカッコいい、お役に立つ意義あるお仕事でから、焦らずゆっくり腕を磨いてください。当院では学ぶときはドクターと衛生士は必ず一緒、キュアもケアもコンセプトが一緒でないといけません。また衛生士さんだけ勉強してドクターは勉強しないはないでしょう。共通認識で前に進まないと・・。衛生士の皆さん誇りをもって頑張ってください。きっとたくさんの「ありがとう」が待っています。

 

 

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