灯油とペンキ

只今ニュースでの聞きっかじりです
このところの各地での熊被害!「嗅覚の好み」を知ることも肝要!と

急に寒くなったこの頃、地方によってはもう必要な「灯油」それに「ガソリン」、又「ペンキ」などのにおいが熊は大好きなんだとか!ペンキを塗った壁や柱なども・・それは大変~
東北大の専門家によるとこれらは熊の好物、スギやヒノキににおいが似てるのでは・・と懸念しています

又嫌いなにおいも1つわかっていて「唐辛子のにおい」のついた塗料のものには近寄らなかったとのこと
これら身近なものの中で、熊の嗅覚の特徴!知ることも、とても大事と伝えています
身近で思いがけない好物?知るだけでも意味ありますね、ペンキ塗った壁などどうしようもないこともあります、大変ですが・・知ってれば心づもりできるでしょうか・・
皆様ニュースご覧になったかもですが、お知らせまで

折々の言葉 3501

いつまでも‥終わってほしくないほどのものが、幸福な生なのに、
終わるからこそ幸福であるというパラドックス     古東哲明

面白い映画も、果てなく続けば「退屈どころか、不気味」だ。マラソンもゴールがあるから苦役にならない。同じように、ずっと続いてほしい幸福な人生もエンドマークがあるから愉しめるのだと、哲学者は言う。眼の前の光景も「死」という終わりのほうから見つめると、「とたんにやさしい光をおびて」くると。    “思考の平均律”から。

ドベルジンヌ

キャビア・ドベルジンヌ
正式にはこう言うのだろうか?久しぶり、というよりいきなりネットで見て懐かしくてびっくり!

若い頃勉強しないで、サボってばかりの私の関心事はお料理だった。あちこちの料理教室に首突っ込んでかなりおいしい思いをしながらそれぞれの技術に卒倒した、夜間の製菓学校にも行ったっけ・・

一番気に入ったのは、マダム・バラッツの「フランスの家庭料理」だった。今までお習いしたことを一度脇に置いて、家庭で普通に、毎日のこととしてつくるフランスの家庭料理で、びっくりするほど美味しかった!計量スプーンやカップで計ることもせず、それこそ「ええ加減」でどれもこれも普通に、普段気軽に作れるフランスの家庭の、美味しいものばかりだった

バラッツさんが帰国され、その通訳を担って下さっていた三村先生が、引き継ぎご自宅でお稽古を続けて下さりラッキーだった。その時の一つがこの「キャビア・ドベルジンヌ」別名フランスでは「貧乏人のキャビア」(今だったらこのような言い方はしないでしょうが、時代でもありそのままの言葉で書きます)って言うのよと和やかな雰囲気の中教わった、何故って、キャビアなどこれっぽっちも入ってなくて全部茄子だから。でも飛び切り美味しいキャビア・ドベルジンヌ!
焼きナスに馴染んでいる日本人にはとても合うと思うし、何よりフランスパンにのっけて食べたら美味しすぎて止まらない・・!

久しぶりネットで「ドベルジンヌ」とアップされてるのをみて、その当時ご一緒したお仲間のお顔まで思い出すことができた。もの知らない私とご一緒くださった方々は、皆さん素敵なマダムばかり。意気盛んなだけで本当に何も知らない私に、お料理以外のいろんなことを教えて下さったすばらしい先輩方々だった。あんなふうに歳を重ねたいなぁと思う方ばかり、お習いしたお料理と共に、おしゃべりがてら教えて下さった数々は宝物のように覚えている。場に合ったお作法やお行儀、その頃世に出たイッセイのプリーツプリーツの話。ブローチはその位置でなく、もっとこういう位置につけた方が尚ステキよ・・。結婚式の招待状のご返礼はがきの書き方等々、多岐にわたりたくさんたくさん教えて頂き、今本当に有難く思うことばかり、感謝してもしきれない・・本当に

食べ物って、お料理って、時空を超えてその時に戻れるから不思議。人生の折々に必ず食べ物があって、ご一緒に頂戴したこと、親しくして下さった方々がいてなんと幸せなことだろうと思う

急に寒くなり秋めいたこの頃・・あちこちの柿の実が色づき始め、つやつやの栗もお店に並んでいる
そろそろカリンや、ジャムにしたい果物登場の季節、食べ物は人と共に思い出すから不思議で有難いことです

あのおうちのピーマン

いつもの大型スーパー、入り口入ってすぐは地元農家さんの野菜コーナーです
その日は、まるで万願寺とうがらしみたいなピーマンらしき袋が「大きいけれどやわらか~い」と超目立つ札つき!その後ろに普通の、しかしながら随分丸っこいピーマンが6個も入って213円、安い!見ればその袋のタグに〇〇〇〇の名前!懐かしい、多分昔いらしてた患者さんの小っちゃかった息子さん!

確かもう20年以上前、お母さんに連れられて来て下さってたお子さんに違いない、そう思った私は迷わず濃い緑色の丸っこいピーマン買いました
果たして、帰ってすぐ袋開けたらコロコロっと出てきたピーマン。あの時お母さんの後ろに隠れるようにしていた丸顔の○○ちゃんみたい・・

早速、ナスとしぎ焼に、残りはちりめんじゃこと炒めて常備菜にしました。しっかりしたピーマンなのに、とっても柔らかくて美味しい美味しい

常備菜と言えばあの頃、皆さんに受けて頂いていた「唾液検査」の判定資料として「ダイエットクロック(3日間の摂食状況)」ご協力頂いていた際、特にご年配のかたの用紙に「常備菜」という記載が多く、若い歯科衛生士さんから「常備菜」って何ですか?とよく聞かれました。説明するとすぐ「アッ、いつも家で食べてるあれですね」と盛り上がりながら合点したりして、我が家の常備菜自慢になったりしました
歯科は特に「生活者である患者さん」のお口の中を拝見することだから、との院長の方針でしたから、患者さんと十分なコミュ二ケーションとることが大切でした。日々を伺うことにより、患者さんには多くを学ばせて頂き、虫歯のなりやすさや、口腔内のトラブルを理解頂き改善する手立てになりました
偶々美味しいピーマンに出会って患者さんご家族が作られたと気づき、感慨深く思い出しました

「大きいけど柔らかいよ」と目立つように書いてあるピーマンよそに、な~んにも書いてないけれど小さくてまん丸で色鮮やかで・・。それだけで「美味しいよ」とピンときて、ひょっとしてあの患者さんの息子さんが作ったのかも?と地味なピーマン買った私、大当たりでした

今、各業界が「こちらはこうですよ!」「これこれに自信あります!」「業界最安値だけど最高の品質」等々、ネットにテレビに言葉が踊る時代。ただ普通に野菜売り場に並んだピーマンは静かに「食べてくださればわかります」と言ってるようでした・・

そう言えばこの農家さんのお父さんは、定期メンテナンスにいらっしゃる際、いつも髪の毛も黒々と、洗い立てのシャツやトレーナー召して来院、なので受付さんが「いつも若々しくてらっしゃいますね」と申し上げたことがあって、「いやぁ予約の前にはそこの薬局で白髪染め買って染めてさ、作業の後洗濯したてのシャツに着替えてくるのよ」と。続けて「だって、先生も歯科衛生士さんも、近い距離でケアしてくれるんだから、清潔にしてこなきゃ失礼じゃない?」そうおっしゃったことでした・・
このようにお気遣い下さって、定期メンテナンスを習慣にされた患者さん、恐縮致しました。時に両手に余るほどのニンジンをお持ち下さり、「取れすぎちゃったから、ビタミンAは体にいいんですよ」と、スタッフ共々ありがたく美味しく頂戴しました

本当の本物って、意外と身近にあるんじゃないでしょうか?
来院なさる際のお気遣いとお口の健康へのご理解、頂いた甘いニンジン、たまたま出会った成長なさった息子さんのと思われる柔らかく美味しいピーマン、繋がっていることのすばらしさに感謝し、小さくて大きな幸せ感に包まれた一日でした

「求められて生きる」を目指す  「リセットの習慣」より

世の中には「求めて生きている人」と「求められて生きている人」がいます。「求めて生きている人」は、自分は「こんな仕事がしたい」「こんな役割を担いたい」「こんなポジションに上り詰めたい」「こんな風に評価されたい」などと思います。その思いがモチベーションになっていることもあるので、それ自体を否定するつもりはありません。

しかし、周囲を注意深く見渡してみると、常にコンディションよく仕事をしていたり、本当の意味での評価、結果を得ている人は「求められて生きている人たち」です
「誰よりも早く部長になるんだ!」と息巻いている人よりも、「ぜひ、あの人に部長になってもらいたい」と周囲から求められている人が本当の実力者であり、成果を上げていく人です
大事なのは「自分がどこに求められているか」を理解することです
もしかしたら、それは会社で出世することや大きなプロジェクトを任されることではなく。町内会の活動をすることかもしれません。あるいは、よき父親や母親として、子どもたちを育てることかもしれません。
私も長く大学病院にいますから「求めて生きている人」と「求められて生きている人」をいろいろ見てきました。常にコンディションを崩し、もっとも苦しい生き方をしているのは求められていないフィールドで、必死に求めて生きている人です

一方で、常に安定し、最高のコンディションで楽しそうに生きているのは「自分が求められているフィールド」で生きている人です

何も、活躍の場は職場のような「お金を稼ぐフィールド」だけではありません。むしろ、そんなバイアスを持たずに、フラットに「本当の意味で自分が求められている場はどこか」を見つめ、そこで自分の力を発揮しようと思えた人が、もっとも幸せな生き方をしているのだと私は感じます
                 「リセットの習慣」 小林弘幸

ふんころがし (お食事中の方ごめんなさい)

たまたまつけたテレビ、どうして私こういうのに当たっちゃうんだろう!です
番組の題名「へんてこ生物アカデミー」

なんでも、日本にも「ふんころがし」はいるそうですが、ふんを転がさないので「ふん虫」と呼ぶそうです・・ふんを転がさないふん虫は多数の種類いるそうです。へ~っ!
よくテレビ、図鑑などで見るふんころがしは、その名の通りヨイショヨイショってまあるいふんを虫が転がしてるけど・・。それにふん虫はえらく美しいのだとか!
 
雨季に成虫になって出てくるそうな、ふんころがしさま
「なぜ、ふんをころがすのか?」
100メートル先のふんを感じると→我先にふんを丸めて持ち去りたくなり(早く運んで独り占めするため)→その時を見て運ぶ方向を決める。月出てない日は天の川見て決める・なんと!→土の中に埋めてゆっくり食すんだそうです
このルールのように丸めて動かすことから、「太陽を動かす神」としてみられ、再生の神、古代エジプトのケプリ神の化身と称されていて、ファラオの装飾品にはモチーフになってる「ふんころがし」。名前にびっくりだけど、すごいんだぁ~

また日本の奈良公園、この公園に鹿が1300頭もいるそうです(エ~ッ!)、そうすると大体ふんの量は1トンにもなるそうですが、ふん虫(ふんころがし)のおかげでいつも奈良公園はきれいなんだとか。鹿のふんが落ちてくると「ふん虫」がキャッチ分解してそれは土にかえり、肥料となって公園の美しい植物・緑を支えてくれてる「スーパーヒーロー」なんだと。ふん虫がんばってるね!
「神の化身」として崇められていた位だから偉いんですね
 だからなんだと言われれば、それまでですが・・
以上「へんてこ生物アカデミー」でした

おまけ・この番組にはもっと変わった研究者も出られて(いい歳してこのような番組見る自分の方がよっぽど変かも・・)本当のクモを捕まえて糸を取りなんと「ネイチャー」に発表! 10000本束ねバイオリンの絃にし、バイオリンを習って演奏まで出来るようになり、そのクモの糸束ねて吊るしたハンモックに乗って登場!の、とんでもおじさま・奈良県立医大コラーゲン研究科の先生もお出になりました、そののめりこみ様に、そこまで夢中になれることにもびっくりしてすごいなぁ~でした。ぶっ飛んでらっしゃいましたね。すごいすごい

「生きながらえる術」(2019年折々の言葉から)

☆生きるということは「面」をもつことだ

 繋がるとか、結ばれるとか、「糸」で束ねられた人の姿を浮かばせる言葉はたくさんあって、まるで裁縫箱のようである。「絆」も大切な牛馬を逃さないための「引き綱」が元の意味であったとか。そう言えば厄介な縺れも糸偏である
横に繋がったわたしたちは表面の上を巡り、転びそうな時は他者に支えられ、支えることもできる土俵を持つことが肝心であると著者は言う

 「折々の言葉」鷲田清一さんが紡いできた様々な言葉の中から、日本文学研究者のロバートキャンベルさんが、琴線に触れた「ことば」三つをえらんだ一つ

縺れなどという言葉さえ忘れていた私
「土俵を持つことが肝心かぁ~」とふり返れば先日テレビで見たお相撲、海外からのお相撲さんが修行を積み、技を磨いて番付を上り、それこそ本物の土俵の上で堂々と勝負し、インタビューにびっくりするほど丁寧な日本語で、今終わった自分の相撲を語っている・・

意味は違っても、土俵が大事・・
横に繋がった私たちは表面の上を巡り、転びそうな時は他者に支えられ、支えることもできる土俵を持つ
つくづく、「面」ということを考えたことでした