イチローさんの「ありがとうございます」

大リーグで19年プレーし、通算3089安打を放ってアジア選手初の米野球殿堂入りを果たしたイチロー選手(51歳・本名鈴木一朗さん)。28日はテレビも新聞ももちきりでした。ニューヨーク州で行われた式典に出席なさって、おおよそ3万人のファンらを前に堂々ジョークにとんだ英語でのスピーチも伝えられました

中でも「野茂さん、ありがとうございました」とここだけは日本語でおっしゃって、先達の野茂英雄さんを称え感謝を伝える「ありがとうございました」に感激しました
なんてPoliteな「ありがとう」でしょう!
本当にイチロー選手のすばらしさを痛感しました。さまざまスポーツの世界で「心技体」が言われる中、この「ありがとうございました」はこちらまで誇らしく聞きました

イチローさん!おめでとうございました!
こちらこそ楽しませてくださって「ありがとうございます」

折々のことば 3402

しょっちゅうご案内している、「折々のことば」ですが、少し前のこの3402 藤本義一さんのお名前みつけて感慨無量でした
なぜってあの昭和のワイドショー・11PMの司会者(1965年から1990年)作家・脚本家の藤本義一さんだったからです。当時もおっしゃることごもっともで、若い私にはダンディーなおじさまという印象でした

  ★ルールについて、日本人は大きな間違いをしてると思いますね。本来、ルールより先にマナーがあるものなんです。 藤本義一

戦争を挟んで、掟に従わぬ者は国民ではないと言われ、ルールが変わったとたん人格が変わるのを嫌というほど見てきたから、何かといえばルールというのに不信感があると作家は言う。議論においても、相手の発言に耳を傾ける、つまり対話の土俵を死守するという態度が先にあるはずだ。
       「面白く生きる知恵」は山ほどあるさ から

な~るほど、藤本義一さんが仰るからこそ意味ある言葉
あの11PMの司会者は他に、大橋巨泉・愛川欽也・小島正雄・三木鮎郎いろんな方の名前が思い出されます。藤本義一さんは、プロデューサー、ディレクター、ADさん等など製作スタッフとよく泊まり込みで議論したと当時よく伝えられたと記憶。懐かしい方の言葉をここにみつけ、その言葉に感じ入りました

あの頃の余裕のある議論、豊かな対話を若いなりに聞き入ったものでした・・。面白く生きる、遊びって必要ですね

 

 

お酒を一杯飲んだら必ず・・

気になりますよね、この書き方・・
そんなの邪道だよ!と言われそうです。お酒を1杯飲んだら必ず1杯の水を飲み、血流不足を回避する (小林弘幸先生)

若い頃は私(小林弘幸先生)もよくお酒を飲みましたが、今ではせいぜい週に2,3回になりました。適度の飲酒は疲れをやわらげてくれますが、当然ながら飲み過ぎは重大な病気の元になります
ただでさえ加齢によって副交感神経の働きが下がっているのに、毎日アルコールを摂取していると、胃腸などの細胞が疲弊します。また、飲み過ぎたあとに全身がだるくなるのは、まさに血流不足が原因。お酒を飲んでる時は気持ちよくても、結果として、血流が悪くなり自律神経が乱れているのです

さらに、アルコールは肝臓で分解されますが、分解の際に水分を消費し利尿作用まであるので、体内の水分がどんどん失われて脱水症状に近づきます。血管が収縮しているうえに脱水まで進み、血液がどろどろになります

お酒が好きな人が無理に断酒をしようとすると、かえってストレスになってよくありません。そこで、お酒を1杯飲んだら、必ず1杯の水を飲むことを心がけて下さい。それだけで脱水症状を予防し、血管の収縮をやわらげることができます。

お酒に強い人ほど、同量の水を飲むのは面倒かもしれない。でも、いい大人の飲み方は、お酒だけを格好つけて飲むことではありません。健康を損なえば、元も子もないのですから。    
          「心と体の免疫力を高める最強習慣」より

・出来るできない、やるやらないは別として、スマートにこの小林先生のアドバイス聞いてやるのもまた一興かも。「楽しんでるのに水差すなよ!(笑)」と言われてもサラリとカッコよくやれればいいかな?
お酒を人生の友として、ワインの色や香り、マリアージュを楽しむ友と思えば、少しでも長く楽しんでいたいからこそ、体を壊しては何にもならないので、スマートにお水を取りつつやってみようっと
乾杯!

「ええかげんでいいんちゃう?」土井善晴さん

この7月2日見るともなしに見た土井善晴さんの「ゴーヤーチャンプルー」、今ではポピュラーな家庭料理となったこのチャンプルーを、あえて土井さんが?興味津々でみました

チャンプルーといっても、全部をいっぺんに炒めるのでなく、食材ごとに炒めて焼き色をつけたり、それぞれの美味しさを引き出してから、たっぷりの卵でしかも二度に分けてとじる。やってみたら今までの我が家のゴーヤーチャンプルーとは別物でした。美味しい!

その上、出来上がっていよいよ盛り付け。「引力を利用して盛り付けます」には笑った笑った!そうおっしゃって土井さん、大きなお皿にフライパンを傾けると、「鍋からササッと引力利用して盛り付けます」とコツ?を説明。軽く菜箸を添えるだけで、お皿に流すように移し替えられました
「お茶目な土井さん!」その日ネットには「大うけ~!!土井さんのゴ-ヤーチャンプルー」の声多数。家庭でのお料理は「ええ加減で」いいんですよ・・と土井さん

この放送の言葉にホッとした人多いんじゃないかなぁと思っていたら、8日クロ現に土井さん登場!
「土井流・自由に生きる極意」とありました。な~るほど

先ずは、桑子さんをお相手にいろんなありあわせお野菜でお味噌汁。ピーマンの種も取らず、ナスのへたのとこの身も削り、ありとあらゆるお野菜入れて、だしも取らず・・。びっくりの桑子さんの様子を楽しむ土井さん。「不揃いでいいですよ」「体裁整えなくていいですよ、正解はないんだから」、ただただびっくりの桑子さん

今はお母さんが料理の責任を負いすぎる、自分を追い込んでない?
「ええ加減でいい、ご自分の感性を大切にやってれば、ちょうどいいところが見つかりますよ」「まっいいか!」と。自分に合う丁度いいところを探って、整えればいいんじゃないですか・・と優しい土井さん

日本料理の土井勝さんを父に持ち、フランスに渡ってフランス料理も学び、帰国してレシピ通りに作るお料理を研鑽してきた。でも何かに頼ることで自分の「勘」を失ってきた・・。それで失敗を面白がってみたと
今までこうしてきた・・ことをやめて見えたことがあった・・と

例えばナスを油で焼くとき、「どのくらい油がいるか?はナスが教えてくれる」ちゃんと見てればわかる、自分の感性を大切に・・と

昔は均一に整える美しい料理。宮大工みたいに1ミリにこだわる料理だった。その延長で一つの答えに縛られる家庭料理でよいのか?そう思った時に、「民芸」に出会った。素朴な品々、作為がない!

今まで何でも「早く!」「早く!」で生きてきた
時間から解放されて、人間の都合で作る料理を・・と

今の人が何もしないで、お金で食べるものを得てる毎日。3分でチンとあっためて食べる、その道中はどうなってんの・・?

料理して食べることは、自分を大切にすること
「ええ加減」でいいから、自分で考えて、自分で判断して、自由があるでしょ?自分で「ええ加減に」考えることが幸せになる力では?と

自分でも料理をするある男性、「失敗しても堂々と料理続ける土井さんにショック!受けた。仕事でも手順から外れてもいい、どうやって修正するか?なんですよね」と。経済思想家という斎藤幸平さん「本質的なものを捨てていく時代に、土井さんの考えはとても意味がある。マネーとか利益とかに反映されない土井さんの料理には、とても意味がある」と様々若い方がおっしゃっていて興味深いことでした

2024年9月7日に「素麺イタリアン」としてこのブログに土井さんの「一汁一菜」紹介させて頂きましたが、ず~っと家庭料理の姿を考えておられ、愛を持って軽やかに「ええかげんでいいんちゃう?」と提案くださる意味がまたよくわかりました

そういえば最近「目見当」という言葉も聞かないなぁ・・。いつぞやこのブログに、料理番組でのアナウンサーと料理家との「かさ」という言葉の、ちぐはぐなやり取りの話題を載せましたが
ええ加減は、いい加減・・ではないんですよね

「自分の五感を大切に」
「こうしてた・・をやめる!」土井さん、伝わりました

ささやかなこと面白がる 石井哲代さん104歳の言葉

再び「仕方がナイチンゲール」石井哲代さん104歳です
4月16日このブログに「自分のさいご?考えたことナイチンゲール」(笑)としてご紹介しました。そうしましたら私の知ったかぶりで、すごーい有名人・人気ぶりと6月21日の新聞で知りました、あ~恥ずかしい・・

広島県尾道市在住・105歳になられた石井哲代さん。彼女の生活を撮影したドキュメンタリー「104歳、哲代さんのひとり暮らし」は公開する映画館が100か所に達し、観客動員数4万7000人のヒット!地元尾道で歴代興行収入一位になったと。コロナ禍以降足が遠のいていた70~80代の観客が来ていて、高齢の観客も哲代さんに比べればまだまだ若い。人生の先輩から元気をもらって帰っていってると。みずみずしく生きる哲代さんは「老後の不安を安心に変えた」「人生100年時代のロールモデル」と言われてるそうな

映画を見ても本(文芸春秋社から出てる「102歳一人暮らし」「103歳、名言だらけ。なーんちゃって」)を読んでも、自分の人生は自分のものという姿勢に胸が熱くなった。デイサービスやヘルパーさんの助けを借りるようになっても「してもらうんが当たり前になっちゃいけんといつも思うとります」と一人で暮らす

イヤなこと、不安なことがあっても「仕方がナイチンゲール」と、だじゃれにして受け流す。すぐに気持ちを入れ替え、次の場面に進んでいく

モヤモヤ感っていうのかな、「そうは言っても」と過去を引きずる人の方が多い。これってなかなかできることではナイチンゲールだ(笑)

ユーモアを欠かさず、「自分がしっかり笑ってないと、相手を笑顔にできませんからなぁ。とにかく湿っぽくて深刻なのはいけません」と、率先して笑って人を和ませる

自分だけでなく周囲の人たちも幸せでないと、人は幸福になれないのかも

あの年齢になっても周囲に対して何が出来るか、いつも考える。デイサービスでも、ぶっちぎりで最高齢の利用者だけど、ムードメーカーを買って出る。運動する時も歌う時も「頑張りましょう」と皆さんに声をかけてるそうね

本心でないことはできない。年とると代わり映えのない毎日が続く。「でも、ささやかなことも面白がって明るいほうを私は見ていたいんですね」との言葉に強い意志を感じた
「笑って生きても泣きながら生きても、同じ一生ですね。最後にすがすがしいのはどっちでしょうか」「長う生きてきた集大成が今の自分です」・・・どれもこれも金言だらけだわ

高齢者も社会貢献できることはある。「年寄りが機嫌よく笑っていると、地域が明るくなりますなぁ。そういうムードっていうんかなぁ。年寄りは意識してつくっていかんといけません」と言っていた。僕も書こうかな、ファンレター!

 ・以上沢山、たくさん受け取られた方々の言葉が載っていました。私が知ったのはつい最近でしたが、本二冊も出され映画もつくられ、今の時代の大ヒーローなんですね、遅まきながら哲代さんを知ってラッキーでした
今までこのブログでも、柏木哲夫先生のユーモアの話や、度々アルフォンス・デーケン先生の言葉「にもかかわらず笑う」など紹介してまいりました
    

デーケン先生に1994年日医大の研究会でお目にかかった時ご挨拶は
「私はデーケンと言います。何もでーけん!」でした。その場のみんな大笑いし、すっかり打ち解けました。いつぞやはご勤務の上智大(四谷)で集まりがあった時、帰りが少し暗い時間になったら「気をつけて帰ってね、ここは本物の四谷怪談(階段」だから・・」と階段降りる足元を心配されながらの特上ユーモアでした

すぐ、哲代さんの真似は出来ないけれど、それも「仕方がナイチンゲール(笑)」自分の人生は面白がって生きなきゃですね

「猫背をやめる」ただそれだけ 小林弘幸先生

この6月4日今大変注目されている「オーラル・フレイル」について、科学大・戸原玄先生の情報を紹介しました。その中で舌骨上筋に注目され、オーラル・フレイル予防の提案がありました。その第一が➀「猫背は危険」というものでした。先ず正しい姿勢で・・と

そうしましたら偶々あの、自律神経の第一人者・小林弘幸先生も、猫背の事を書いてらっしゃったので、ご紹介します

・「猫背をやめる」ただそれだけ 

自律神経が乱れていたり、胃腸の働きが弱っていたりすると便秘になる人が大勢います。私がやってる便秘外来に訪れる多くの患者さんに共通しているのが「猫背」です。健康にとっていいことがありません

血流が悪くなりますし、内臓が圧迫されることで胃腸の働きがさらに悪化します。猫背の場合は頭が前に傾いていて、常に首の筋肉に負担がかかっていています。そもそも首は脳と胴体をつなぐ神経、血管が多く通っている場所なので、そこに負担がかかっている状態は体全体のコンディションを悪くします。
とにかく意識して猫背をやめる・・なのですが、猫背は長年にわたって体が覚えてしまった形で、習慣、かなり意識しないとやめられないのです

そこで、★シンプルにおすすめなのは「30分経ったら、一度立つ」を習慣にすることです。

おフィイスで仕事をしている時も、30分経過したら一度立つ。家でテレビを見ていても、読書をしていても、何をしていても30分経ったら、一度立ち上がって下さい。これが猫背を意識するスイッチです。

その時できれば「肋骨ゴシゴシ体操」を追加してみて下さい。やり方は簡単で両手を軽く握って、手のひらで肋骨を左右にゴシゴシ擦るだけです。

背筋を伸ばし、正面を向いて、大きくゴシゴシすれば、それだけで背中は伸びますし、肩甲骨も動き、肋骨が刺激されたことによって内臓の動きも活発になってきます。
とにかく猫背をやめてみる。今すぐできる簡単で、おすすめのリセット術です

          リセットの習慣より 「悪い流れを断ち切る」
                           小林弘幸

オーラル・フレイル予防にまずは猫背を改善・・と戸原先生のご提案は、自律神経や腸の疾病予防にも大事なんですね。口腔と全身の関りは切っても切れない、みんな繋がっているんだぁとあらためて納得。猫背予防心がけたいものです