スティーブンジョンソン症候群

このニュースをたまたま見て、バイオリ二スト 川畠成道さんのことを思い出しました。

なぜニュースになったかというと、2014年市販薬による副作用で亡くなった方がなんと15人。後遺症残った方がやはり15人いらっしゃるそうです。なんということでしょう。この市販薬というのは、風邪薬と解熱鎮痛剤だそうです。
その副作用の中で大きいのが、スティーブンジョンソン症候群。
高熱が出て、皮膚が赤くなり、視力が低下する怖い副作用です。徐々に症状が悪化するので気づきません。知っていれば、早い対応で重症化を防げます。アレルギー体質の方は市販薬とはいえ、特にご注意です。

「僕は、涙のでない目で泣いた」これは文頭に書いた川畠さんの本の題名。川畠さんは目のご不自由な方ですが、すばらしい演奏なさるバイオリニストです。CDでは聴いていましたが、随分前地元でコンサート開いた時に生で聴き、その澄んだ力強い音に、力強いけれど伸びやかであたたかい音に魅せられました。終わってすぐその本を買いました。

川畠さんが小学校3年生の時、おじいさまおばあさまがアメリカに観光旅行に行くので、初孫の川畠さんを夏休みの思い出にディズニーランドに連れてってあげようと初めての海外旅行だったそうです。ロスに着いたその日から「寒い寒い」と言いだし、翌日も不調で熱も38度もあったためおじいさま達が日本から持ってきた薬を飲ませたところ、もっと具合悪くなり、ホテルの手配で現地のドクターに診てもらい、扁桃腺とのことで新たな薬をもらっても症状はどんどん悪くなったそうです。翌日体にブツブツが出来はじめ、呼吸も困難になってUCLAの病院に運ばれました。最初川崎病も疑われましたが翌日、スティーブンジョンソン・シンドロームと確定されたそうです。その時「全力尽くすが助からないかもしれない」と言われ日本からお母様が呼ばれ、その時でも39度という高熱な上、息子の体が赤く血だらけ、意識朦朧だったそうです。紙のシーツに寝かされ、からだがくっつくので紙をはがすのはとてつもなく苦痛だったとご本に書いています。UCLAのみなさんのご尽力で、波を乗り越えたものの待っていたのは、視力の低下。後遺症が目に出たと小さな成道さんは実感したそうです。長い入院を経て退院の運びになったのは10月も半ば。おじいさまは「帰国しても、よくよく療養に努め、成道が世の中に役立つ立派な人間に成長するよう育てるのが、私ともの責任」と病院スタッフはじめ関係者に感謝の言葉を述べられたとあります。

バイオㇼ二スト川畠成道さんのバイオリンの音色には、多くの方の愛情に支えられてのものなのでしょう。あの時ロスで風邪薬を飲まなかったら、死ぬような思いも目も悪くならずに済んだかもしれないが、それを恨んだことは一度もありません・・とそれも運命だったのですと。コンサートで拍手と歓声頂くことがどんなお薬より、僕には効果的だと。

そして最近では彼と同じように、同じ薬を飲んで目を悪くされ、同じ症状に苦しんでいる方と交流を持ち、励みになってらっしゃるそうです、なんと強い方でしょうか。

ニュースでたまたま見たお薬の副作用によるスティーブンジョンソン症候群のことをお伝えするだけが、つい川畠さんのお話しになりました。

熱が出る、発疹が出る、皮膚が赤くなる、目が見えにくい。そんな症状出る前に、風邪薬鎮痛剤など飲んでいらしたら、ちょっと気にしてみてください。早い対応は重篤化を防ぎます。

川畠さんのメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲は本当にすばらしいです。ぜひ視聴してみてください。心に沁みわたります。