一月三十日付の新聞に、日本語学者・金田一秀穂先生のご意見が載っていました。
緊急事態とは?「宣言」でうやむやに・・と。

緊急事態宣言を発出するー。なんとも物々しい言い方が、政府やメディアで頻繁に使われる。非常時のこうした言葉遣いの背後に何があるのかという考察です。

本来「緊急事態だ」と言えばいいのに、「緊急事態宣言を~する」とワンクッションあるいい方に気をつけてと金田一さんは言う。

「緊急事態になった」と言うと、その真偽を議論する余地が生まれる。なぜ緊急事態になったのか?どう緊急事態なのか?だが、「宣言を出した」と言われると、宣言したこと自体がひとつの行為になり、その宣言の内容も真偽は問題でなくなると。

日本人は世間を重んじ、「きちんとする」「しっかりやる」という言葉をを多用するという。特に安倍前首相は「しっかりやる」という言葉が好きだったと。「周りから見て文句を言われないように」ということであって、「褒めてもらえるように」ではない。日本人がとても大切にしている道徳律だ。

こうした性格を持っている日本語は、緊急事態とは相性が良くないと見る。「日本語は融通無碍。それはよさでもあり、だらしないと言えばだらしない。結局、場当たり的にならざるを得ない、決断できない政府の言うことがあてに出来なくなり、自分で考えるしかなくなった、というのが現在の状況ではないか・・と結んでいる。

そうかぁ~と思いながら、ため息の私・・です。