消えゆく鼻濁音

鼻濁音っと聞いて「何それっ」と言う世代もあるかもしれません。その位絶滅危惧日本の音です。やさしく響く発音「鼻濁音」を日常生活で使う人はなんと5人に1人。全国的に著しく衰退し、来世紀には東北地方でわずかに残るだけ。それ以外の地域では消滅の可能性大ということです。ノートルダム清心女子大の尾崎教授(社会言語学)と国語研によるとたとえば、「鏡」という言葉で鼻濁音使う人は21・1%。そのうち70代で39・5%いるが、50代は25%、30代は11・5%と若くなるほど減り、20代は5・8%だけ。「鏡」という言葉で鼻濁音使う人は九州・中国・四国では皆無で、近畿も4・3%とのことです。鼻濁音使わずとも日本語は日本語ですが、鼻濁音ですと言葉が大変やわらかく美しく響いて日本語っていいなぁと思うと思います。

ちなみに鏡→か が みの ”が”のみ鼻に抜けるように発音するもので、最近はアナウンサーでも出来ていない人が多く、とても残念に思います。

私の親戚に「多賀」というものがおり、電話では「たな(笑)」と聞こえます。”が” を鼻濁音で言うからです。電話受ける者に言っておかないと「棚(たな)」さんからお電話です・・と、なりかねません。歌手の方が〇〇”が”ーと歌うのを聞くと、汚い日本語だなぁと残念に思います。日本人だからこそ日本語をきれいに発音したいものです。蛇足ですが、昨日もうすぐ震災から4年たつ11日を前に、東北地方の頑張ってらっしゃる方を特集している中で、宮沢賢治の朗読を続けているご高齢の女性が出られました。何ともゆっくりに語られる宮沢賢治が、なぜこんなにも言葉が美しいのだろうと聴き入っておりましたら、やはり正しく鼻濁音が使われておりました。鼻濁音あっての日本語と言っても過言でないほどニュアンスのある響きです。若い方が鼻濁音使ったらきっと素敵と思います。何気に使ってみたらいかがでしょうか?鼻濁音の復活を望みます

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