日野原先生のやわらかい手

当院院長と対談させて頂いた際、にこやかなお話しぶりと共に、ズボンに置かれたお手があまりにもふっくら柔らかそうで、日野原先生ならではとお写真撮らせて頂いたものです。お洒落なジャケットからピンとしたワイシャツのお袖がのぞいてダンディ。

先先亡くなってはや1ヶ月余り。日に日に仰ったこと、教えていただいたこと、貴重であったかい言葉の数々が走馬灯のように蘇り、あらためて感謝すると同時に、世の中にお役に立つことは小さなことでもやらねばと、心する毎日です。

ある著名な医療者の方に、その方が日野原先生と同じくお忙しいのを知って「世の中にためにならない人と会うのは時間の無駄」「国内海外含め学会も選んで出なさいよ」と極めて現実的な助言と、他に革命的なことを仰った・・とある雑誌に書いてありました。105まで生きられた方にはそれなりの処世術があったと感服です。告別式でも、実に先を見通すお力の鋭い方でしたが、いつもご縁がご縁につながっていったものですと、送別の辞で述べられた方がおられました。
ご縁は切るものでなく、つなげるものですね。

日がたつにつれ、お優しい慈愛に満ちたお声を思い出します。