小さな空   佐野成宏さん急逝の報を受けて 

小さな空  武満徹 作曲・作詞

青空みたら
綿のような雲が
悲しみをのせて
飛んでいった

※いたずらが過ぎて
 叱られて泣いた
 子どもの頃を憶いだした

夕空見たら
教会の窓の
ステンドグラスが
真赤に燃えてた

夜空をみたら
小さな星が
涙のように
光っていた

※くり返し

この歌をいつも歌って下さっていた、テノール歌手の佐野成宏さんが10日急逝されました。毎日宝物の彼のCDかけては涙が止まりません、エストレリータ、忘れな草・・。「あなたが好きだったのはA Vucchellaでしょ?」と知り合いに言われまた涙。
2000年、日野原先生の癒しと安らぎのフォーラム開始前、会場に流れる素晴らしい光り輝く歌声に圧倒され、受付け手続きも忘れて「このイタリア語も美しい歌手の方は、どなたですか?」とお聞きしたのが佐野成宏さんとのご縁の始まりでした。初めて追っかけのファンになりました
歌声だけでなく、お人柄にも惹かれるもの大なりでした。毎年お正月は、佐野さんのプライベートコンサートで、夫婦二人して心もうきうき幕を開け、日本に一台という縞模様のファツィオリのピアノとこの床は最高ですね・・と目の前で歌って下さる贅沢な時間でした。今年も豊かな良い年になりますように、と心新たにしたものです

経済大学で合唱していた時に、小林研一郎さんのお目に(お耳に)とまり、本格的に音楽への道に進まれました。その小林研一郎さんがピアノ弾かれ佐野さんが歌った夢のような日もありました。その日のLa danzaはすごくて腰抜かしました、たしか頼近美津子さんが司会をなさいました
そして、2009年和光市関係者のご理解ご協力、地元三師会、友人のお力拝借して、和光市サンアゼリア大ホールに、佐野成宏さんをお呼びすることが出来ました。オペラファンの方や、たくさんの皆様が佐野さんの光り輝くテノール・リリコを聴いて下さいました。患者さんの中には、マイク使わない声ってすごいんですね!と、小さいお子さんもご一緒に楽しんで下さいました
皆さまその節は有難うございました

その後ご出身地・駒ケ根で後進のご指導の為、町あげてのご協力を得て音楽コースも開かれ、東京音楽大学でも教えていらっしゃいました。いつでしたか?池袋でバッタリお目にかかったのが最後となりました

残念過ぎて言葉もなく、ただただ、光輝く美しいテノールを聴かせて下さってとても幸せな時間を頂戴したこと、あったかい方々がいつも佐野さんの周りにはいらしてご縁を頂戴したこと、そしていつもいい気持ちで聴かせて頂いて、それはそれは豊かな時間を頂戴したこと、あらためてお礼申し上げたいと思います。

ありがとうございました。佐野ちゃん♪
またお目にかかりましょう