禁煙支援のこころ

残暑お見舞い申し上げます。夏休みをいただき16日から診療開始いたしました。ほとんどのご予約の皆さま、この暑い中をキャンセルもなくご来院ありがとうございます。ご自分のからだは自分で守るという意識になられたメンテナンス患者さんのお気持、本当にすばらしいと思います。スタッフ一同お応えすべく頑張ります。

さて、一昨日ネット上に今上映中の、宮崎駿監督の「風立ちぬ」に喫煙シーンが多いので「禁煙団体からクレーム」の記事がありました。当院では望月由美子先生から喫煙の害を教えて頂き、聖路加病院での禁煙プログラムなど学ばせていただき、またNHKの放送で海外での禁煙活動・実際のタバコに具体的な害が印刷されている事実を知って以来、仲間と勉強しながら、禁煙の実害特に「お口の中への大きな影響」をお知らせしながら、支援を続けております。実際当院の患者さんで禁煙成功者はたくさんおられ、その後お口の中だけでなくご自分の健康維持について、目覚められた方がほとんどで大変うれしく思っています。

今回の映画での喫煙シーンについて、私は時代考証の中でのことで、とやかく言っても仕方のないことと感じています。ただアニメですので、子供が見て真似をしないか?と言う事がいわれています。その時代はこうであったが、今はこうだよ・・ときちんと話せばわかることだと思います。私の身内にも家族が癌になるまで喫煙していたものもおりましたし、今でも医療者の中にまだまだ喫煙者もおります。実際病院の中に喫煙所が設けられているところも現実あります。今ではセカンドスモークはおろか、サードスモーク(その場で吸わなくとも内蔵した毒素を呼吸と共に吐き出す)の害が言われる昨今でもです。目で見るものの影響は大きいですが、それ以上に愛情持って顔をみてきちんと伝える。その努力は惜しまずにと思います。

そういえば昔は、「今日も元気だタバコがうまい」と言うコマーシャルもあった時代でした。話は変りますが、その頃歯ブラシといえば、靴磨きのようなかたーいブラシで、朝起きたら磨き、食べても磨きませんでした。歯ブラシするとシャカシャカすごい音がしたものです。そんな時代でした。

当院で禁煙支援しておりますと「三回目の禁煙なんですよ」と言う方もあり、禁煙して三年経ってもまだ未練があるという方もあり、なかなか難しいものです。ですけれどそのつど、揺れるお気持に沿って、いつでも応援団でいます・・と言うスタンスで支援を続けたいと思っております。「やめられないのは意思が弱いからでなく、脳がタバコと親友になっちゃっているだけですから、為にならない親友とお別れしましょう(笑)」とお話しています。でも減煙され始めると、朝起きるとノドがイガがしてたのがしなくなった!うがいの仕方が変わってきた、太ったよ!と変化を話されます。お体が健康取り戻そうと始まりましたね!と評価しながら応援します。減煙だけでも相当なご努力です。誰でも習慣を変えるのって案外大変ですから。

すばらしい映画は時代と共にあると思うので、時代考証は大変なご苦労で意味あることです。その点を大きな気持で理解して、作られた映画の本質と魅力を称えたいと思います。その時代には仕方がなかったということも理解し、だからこそ今わかってきたことを正しく伝え、理解者を増やしていく努力を続けたいと思います。禁煙支援はカリカリせず、大きな気持でないと・・と私も最近気づいた次第です。でもやっぱり、タバコはからだにはよくありません。子供を守りたいと思います。 佐藤
       

 

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