ラフマニノフのピアノコンチェルト第2番

ソチの閉会式を観ました。開会式は全部観られませんでしたが、ロシアの威信をかけた

のでしょう。開会式では国の歴史を表現し圧倒されたので閉会式も期待して観ました。

費用も膨大だったと思われますが、色彩も表現の多様さもスケールもスゴいものでした。

カンディンスキー・シャガールの世界をびっくりする演出で表現したのには驚きでした。

するとアレッ!真央ちゃんの曲が!ラフマニノフのピアノコンチェルト2番です。

なぜか曲聴くだけでまたもらい泣き。ソロに加えてたくさんのグランドピアノが登場。

真央ちゃんのフリーの大成功を思い出し、涙が止まりません。閉会式にこの曲が組まれて

いた偶然。ウルウルした目で観ていると、ボリショイ劇場・コリンスキー劇場のバレエの

競演。ロシア芸術の奥深さに魅入っていると、今度はたくさんの書物とともにトルストイ

チェーホフ・プーシキン・ドストエフスキーと文学の紹介です。曲は代って

「ハチャトリアンの仮面舞踏会のワルツ」。覚えていますか?これも真央ちゃんの

バンクーバーの曲ですよね。試合を終え閉会式の客席で真央ちゃん、どんな思いで

ラフマニノフ・ハチャトリアン聴いていたでしょう。この2曲が閉会式で流れたことも

今回の真央ちゃんを称えているように思えてまた涙。サプライズで美しい閉会式は、ソプ

ラノがゴンドラで歌う下で、たくさんの子供達が手に手に黄色のミモザの枝を振り、観客

席のブルーとミモザが金色に輝きそれはそれは美しいゴージャスな花火のようでした。

 

聴きたくなって、辻井君と佐渡さんのラフマニノフのピアノコンチェルトを聴きながら今

書いています。たまたまCDジャケットにある言葉の数々がまるで真央ちゃんを物語って

いるようで抜粋してみます。(ラフマニノフピアノ協奏曲第2番辻井・佐渡・ベルリン響)

 

ラフマニノフのピアノ協奏曲、特にその第2番と第3番と言えば、古今で最も難しいピア

ノ協奏曲として知られている。若いピアニストがこの作品を演奏するときには「挑戦」と

いう言葉が使われるほどだ。別に若手でなくとも、多くのピアニストにとってラフマニノ

フの協奏曲はチャレンジな作品であり、様々な技術的課題を克服しないと演奏が難しい作

品であることは間違いない。しかし今回辻井君が録音した演奏を聴いて、難局に挑む気負

いといったものを感じることは無かった。むしろラフマニノフの音楽の中に自然に溶

け込んでいって、その音楽の果実を無心に頬張っているような親密な雰囲気に溢れていた

。辻井君のピアニスティックな音の美しさに加え、指揮者・佐渡裕の優れたサポートによ

って音楽のうねりが見事に一体化され、絶妙な呼吸が生まれていた。辻井君は音楽に対す

る新鮮な感動を常に忘れない。隅々まで自分と音楽を一体化させ、この作品を演奏するま

での、様々な努力の過程が秘められているはずだが、それを演奏の力に変えてしまう魔法

を持っているかのようだ。(片桐卓也より抜粋)

 

今後も真央ちゃんのフリーを観るたび、佐藤コーチとの気持ちのやり取りと強い信頼関係

を思い出し、この辻井君の演奏を思い浮かべるでしょう。初演から100年以上経っ

た名曲が私たちにさらに魅力的であるのは、こうした若い方達の共感力によるのだろうと

片桐氏は述べています。辻井君のCDジャケットに図らずも見つけた

「チャレンジ」の言葉は深く心に届きます。芯の強さにエレガントさが加わってきた

真央ちゃん。みんながとりこになりました。もう一度、ありがとう。映像見るたび

曲を聴くたび、しばらくお化粧、涙で取れちゃいますね。

ラフマニノフのピアノコンチェルト第2番

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