NHK総合診療科

先日の放送は、歯科の当院にも大変参考になる内容でした。

最終診断は「膿胸」だったのですが、患者さんの主訴がウエストよりの背中の激痛でしたから、まさかこのような診断名とは思いませんでした。それでも指導医の救急医は、運ばれて10分で診断ついていたとのこと!さすがです。

その上救急車で運ばれてストレッチャーから、ベッドに移す際の患者さんの様子をつぶさに見ており、その時に大きなヒントがあったようです。再現ビデオの隅々から、診断に結びつく細かなヒントをたくさん得ており、その救急医としての緻密さに驚きました。その場の研修医にも大きな刺激と勉強になったようです。

膿胸と一緒に感染性心内膜炎の病名が出ましたが、どちらも「お口の中の細菌」が少なからず影響しています。このことが放送で伝わっただけでも大きな意味のある番組でした。

歯ブラシしないことがすべてというわけではありません。喫煙もこの患者さんには大きなリスクファクターです。しかしながら、いま口の中の細菌が多くの炎症性疾患とかかわっていることがわかっています。口の中の細菌が肺炎に大きく関与していることは自明の事実。口の中の細菌だけが原因ではありませんが、この番組でお口の中をきれいにすることの意味を、一人でも多くの方が気づいてくださって、毎日のケアと歯科医院でのプロのケアの重要性をご理解いただければ嬉しいです。

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