3年たちました。春の陽ざしが届きますように。

今日は3月11日。早いものでもう3年。被災された方にはご苦労の3年であったと

拝察します。ニュースではまだまだ解決されない事ばかり、未だ仮設住宅にという映

像を見ると心痛みます。原発事故で立ち入り禁止になった福島県の警戒地域(現在は

帰宅困難地域として)内には、牛3500頭、豚約3万頭が飼育されており、その

半数以上は餓死し、野生化したものは殺処分となったそうです。その中で生き残った牛

の命を守るために、近隣の13牧場が今も約700頭の牛を飼育し、「希望の牧場・ふく

しま」の吉沢正巳さんは事故直後も牧場に残って約360頭に餌をやり続けているそう

です。「ここの牛に経済価値はない。家畜でもペットでもない。何のために飼うのかと悩

んだね。でも俺は牛飼いだから殺しはしない」最大の被害者ともいえる牛を生かすことで

福島の現実を伝え続けることができる。学術調査もできる。エネルギーの事を考える

きっかけにもなる。それらが復興の希望につながると信じて、吉沢さんは人生をかけて

牛を生かし続けるのです(JAFメイト3月号より)

いつぞや、被災地にイノブタが異常に増えて、吉沢さんのような飼育を続ける方が守り

に守った牛のエサを、イノブタに食い荒らされたというニュースを書きました。どれほど

肩を落とされたことでしょう。でも、吉沢さんのコメントにあるように、残された飼育牛

の血液検査などが始まり、ようやく被ばくの実態を調べようという動きも始まりました。

ご不自由な生活の中でも、人々の未来に役立ちたいと踏ん張る方々がいます。避難先に連

れていけないペットたちに給餌ボランティアする人々。「原発を作った僕ら世代には、彼

らの命をつなぐ責任がある・・と毎日200キロの運転しながら日々頑張る方々、」帰ると

きの鳴き声がせつないそうです。餌を置いてきても大量の鼠に食べられてしまってペット

の口に入らなかったり・・。そんな放送もありました。「他人事でなく、今より深く災害の

事を考えて下さい」震災語り部の重いことばが胸を打ちます。あの日を思い出し、私達に

できることは何か、いつでも使える電気・水道・ガス。三度三度の食事、恵まれているのに

たわいもないことに愚痴こぼしてしまう自分、今の幸せに感謝しながら、今日一日をすご

したいものです。

どうか被災された皆様に、希望と春の陽ざしが届きますように。いつでも、いつまでも

3月11日を忘れないで、私達心寄せさせていただきたいと思います。十分がんばられて

いらっしゃいますので、くれぐれもおからだ大切になされてください。

ご苦労お察ししながら、応援続けましょう。

 

春を待つ気持ち

カレンダーでは啓蟄でも、東京でも小雪が舞う一日でした。

3月も明日は8日。もうすぐ3月11日あの日から三年になります。

未だに仮設住宅での生活を余儀なくされている方々を思うと、胸が痛みます。先ほど支援

物資の配給というニュース見ました。均一に配られるのかと思いましたら、失礼ないい方

ですが、まるでバーゲン会場のように、人々が群がって生活用品を手にする様子に、思わ

ず涙してしまいました。ふっくらしたお布団を抱えて去るおじいさんもいれば、ガラガラ

に入るだけの、やっとの食料を手押し車に詰め背中丸めて帰る高齢のおばあちゃん。年長

者にこんな思いさせる日本って、豊かな国なんでしょうか。せめて高齢者には平均してお

届けできないものでしょうか?トボトボ帰る姿に涙せずにいられませんでした。昨日のニ

ュースでは、今回の震災で被災なさった方の80%が3年たっても「被災者」と感じてら

っしゃるというなんともお気の毒な思いを伝えていました。ある女性は、がんばっている

つもりだけど、出かけて「仮設」に帰ると「これが我が家と思うと辛くなる」とおっしゃ

っていました。4月1日から消費税も上がります。震災の被災者にいつまでも試練を強い

るこの国は、はたして人にやさしい国でしょうか。

前の号でも書きましたが、ご病人も一番怖いのは「孤独」だそうです。被災された皆さん

を言葉で理解するのは容易くとも、お気持ちにかわれません。でも、いつでも、いつまで

も忘れないでいることは出来ます。がんばってらっしゃるご苦労な日々に想いを寄せ、

心を寄せ続けたいと思います。春を待つ気持ちはどなたも同じです。

指導と支援

子育て中の方はご存知ですが、現在お子さんの市の検診は3歳児の前に、1・6歳児検診

というのがあります。歯科的に言えばちょうどミュータンス悪玉菌が、赤ちゃんのお口の

中に悪さをする時期で重要でもありますね。

一昨日TVで市の検診特集をやっていて、この中でのお母さま方の言葉が大変気になりま

した。「行くと保健師さんからいろいろ言われるのが、プレッシャーになって行きたくな

い」と。例えば、子どものお口の遅いことが気になっていると、「お母さんが話しかけて

ないんじゃないの?言葉かけしてる?」といわれるなど、保健師さんにしてみれば、少し

でもよかれと思って言うことでしょうが、日中お子さんと二人っきりで過ごしていたりす

るお母さんには、いっぱいいっぱいのとこがあって、「指導」ととられてしまうのでしょ

う。「支援」したい・力になりたいという保健師さんの気持ちにちがいありませんが、お

相手(お母さま)のお心持によって、その日のコンディシヨンによって、受け取りようは

違うようです。どちらにも悪気はないのです。

私にも同じ経験あります。当院では1998年から禁煙支援をしております。全面禁煙施

設として、タバコは虫歯・特に歯周病の原因の一つでもあるので、お口の健康を守る意味

でも、患者さんをおもい禁煙のお手伝いさせていただいております。でも1998年当

時は「指導」でした。今思えば、本当に独りよがりの指導だったと思います。「お口の中

を見れば一目瞭然」とばかりに、聖路加病院の禁煙教室で多少の勉強したこともあって

皆さんに良かれとお話ししました。今考えれば「知識のおしつけ」だったと思います。

「うるさいなあ」と思われたかもしれません。こちらが一生懸命すぎて、相手がいっぱい

いっぱいなこと気づきませんでした。そんな中でも禁煙成功し、感謝なさる方も多かった

ので、「指導」になっていることに気づきもせずでしたが、「精神対話士」の講座にいっ

て、「指導」と「支援」の違いをはっきり学びました。講義するのでなく相手の話をきい

てコミュニケーションなのでした。ドッチボールでなく、キャッチボールなのでした。

TVで「保健師さんに叱られるのが嫌で検診に行かない」というお母さんの言葉に、ハッ

としました。それぞれの日常をうかがい、思いをお聴きして、「みんな大変よね」と

理解・共有できたらいいのですね。スマップの歌にあるように、一人一人違っていいと

言いながら、みんなと同じ!がいいと言う社会。お母さま方が悩まれるのも当然です。

お子さんを社会全体で見守るというのは口で言うのは簡単ですが、このようなお母さま

の声をきくと、まだまだなのかもしれません。一番さみしいのは「孤独」ということだと

以前患者さんに伺ったことがあります。子育て中のお母さまが大変な中にもおもいを共有

できる仲間がいる・遠慮なく言える、それぞれでいいんですよと安心して子育てできる社

会にしたいですね。私達が小さい頃は隣近所のいろんな世代の方のかかわりの中で、随分

いいおせっかいして頂き、今では感謝することばかりです。他人とのかかわりの中であり

がとうを交換できるご近所付き合いもいいですね。保健師さんもきっとお役に立ちたいと

思って皆さん頑張ってらっしゃいます。

このTV見て一方的・事務的ではいけないとつくづく感じました。子育て中のお母さまの

心の叫び聞けて、よい勉強になりました。

 

 

 

プロフェッショナル

三月に入り、寒い中にも陽ざしが幾分春めいています。実家の庭で85歳の母と主人と

ふきのとうを摘みました。土に埋もれてまだ蕾でした。紅梅は満開・白梅はぼちぼち咲き

始めていました。「今年は梅がなるかしら?」の母の声に希望を感じました。元気でいて

欲しいと思います。ふきのとうは今日蕗味噌にします。

昨日のNHKプロフェッショナル、70歳(女性の年齢失礼ですが)の日本で一番の同時

通訳の方の紹介でした。「通訳は格闘技」とおっしゃるその熱意というかプロとしての

すごさに圧倒されました。同時通訳というのは、当たり前ですが「同時」に訳さねばなら

ないので、相手がしゃべると同時に瞬時に訳すわけで、マイクに向かうアップのお顔に

一分のスキもありません。しかもこの方はただ訳すのでなく、「行間」を訳すとおっ

しゃって日本語にもこだわってなさっています。又これほどの方なのに、仕事前には

必要な英単語と和訳をノートに書き出し、復唱されています。「どうして?」と聞かれて

も困るけれど、言葉と言葉の持つ意味を大切にしたいし、言葉にそれを発した人のおもい

ありますからね・・と。「知識と努力は裏切りませんよ」と。福島で同時通訳の前の晩には

ホテルで「ふるさと」という言葉をどう訳したら「故郷」の意味伝わるか苦闘する姿に

プロ根性を見ました。ホームタウン?うーん違うのよねェ。「ふるさと」ってもっと違う

でしょう?悩んだ末、結局本番では「our  home」と訳されていました。すごくわかりま

すよね。「our  home」! そうそう「ふるさと」って感じします。カナダ・韓国・・海外の

参加者からも、心のこもった、日本語と英語のニュアンスにこだわったこの通訳の方!と

会議終了後絶賛のハグされて、さようならしてらっしゃいました。

歴代の日本の首相も彼女を指名なさるそうです。同時通訳の仕事中だけでなく、オフタイ

ムには「和歌」を勉強なさって、日本の意味とおもいを伝えるために日々努力なさる

プロの姿に感動しました。再放送をぜひもう一度拝見したいと思います。

桃の花

いよいよ3月。大雪におおわらわ、ソチに寝不足・・の日々送っているうちに早くも

3月です。明後日は桃の節句。当院もたーくさんある小さなお雛様を各ユニットに

飾りました。3日は月曜日で休診ですが、来週一週間くらいは飾っておくつもりです。

昔はお雛様は「早く出して早く片付ける」と女の子をお嫁に出すたとえで言ったようです

が(笑)女性もバリバリ仕事をし、家庭を持ってもお仕事する時代になって、そんなこと

いう人もいなくなりました。

患者さんから「桃の花」頂きました。すごい大枝!でやっとの思いで切って早速飾らせて

いただきました。小さいお雛様はパウダールームに飾ってある手のひらサイズのものです

。赤いお座布団にちっちゃいお雛様がかわいいです。

午前中来院の小学一年生の女の子さんが、可愛い折り紙をもってきてくれました。ちょう

どお雛様に見えたので、お雛様みたいね!と折敷に飾ったら大喜びでした。ほかのお子さ

んからいただいたビーズのネックレス(院長先生にと頂きました・・笑)も一緒に。

この小さな女の子たちが、元気に健やかに明るく育ってくれますように。桃の花のつぼみ

が時間とともに、ぽっぽっと咲き始めました。春はもうすぐですね。

桃の花

桃の花2

桃の花3

真央ちゃんのほうが大人です

ソチが終わっても、感動が続いています。

15歳のメダリストはじめ十代の選手の落ち着いたコメント、冷静な発言にびっくりする

やら感動するやら・・。このような選手達がみんな、早いうちから海外に出て研修している

ことをあげ、海外に出ることにより、自分を見つめ自分の考えを述べたりすることが普通

にできるようになってくるのでは?とコメントしている方がありました。

真央ちゃんの外国特派員協会のインタビューも実に大人でしたし、海外のメディアの方が

真央ちゃんのファンであることが空気で伝わり、誠実でウイットに富み若いけれど配慮の

ある発言に関心しきりでした。見ている私達もますます真央ちゃんファンになりました。

森元総理大臣の失礼な発言に対しても「ご自分で後悔してるのでは・・?」とさりげなく

にこやかに言う真央ちゃんのほうが、ずーっと大人です。特派員の方も好感もって聞き、

とても穏やかで品のいい空気感でした。

舛添さんといい、森元総理といい、本当に腹立つ品のない思いやりにかけた発言である

と女性は怒っていますね。このような方がトップで、オリンピックという大きな目標に

向かっていくというのはなんだかちょっと恥ずかしいです。

今朝は真央ちゃんのコーチ、佐藤信夫さんが淡々と語っていました。「練習は嘘つかない

」と。真央ちゃんんは天才ですか?の質問に、「努力の人です」でもだから「天才かもし

れません・・」と。余計なこと言わず自分でしっかり考えて逃げない。コーチを頼まれた時

世界で一番を2度もとった人に教えることない・・と断り続けるも、亡き真央ちゃんのお母

さまに是非と言われお引き受けになったとのことでした。淡々と語るその中に佐藤コーチ

と真央ちゃんのかたいきずな、プロ同士の信頼をみました。今回のソチは、感動と学びの

ソチでした。希望も頂きましたね。がんばられた皆さん、心からありがとうございます。

 

 

ラフマニノフのピアノコンチェルト第2番

ソチの閉会式を観ました。開会式は全部観られませんでしたが、ロシアの威信をかけた

のでしょう。開会式では国の歴史を表現し圧倒されたので閉会式も期待して観ました。

費用も膨大だったと思われますが、色彩も表現の多様さもスケールもスゴいものでした。

カンディンスキー・シャガールの世界をびっくりする演出で表現したのには驚きでした。

するとアレッ!真央ちゃんの曲が!ラフマニノフのピアノコンチェルト2番です。

なぜか曲聴くだけでまたもらい泣き。ソロに加えてたくさんのグランドピアノが登場。

真央ちゃんのフリーの大成功を思い出し、涙が止まりません。閉会式にこの曲が組まれて

いた偶然。ウルウルした目で観ていると、ボリショイ劇場・コリンスキー劇場のバレエの

競演。ロシア芸術の奥深さに魅入っていると、今度はたくさんの書物とともにトルストイ

チェーホフ・プーシキン・ドストエフスキーと文学の紹介です。曲は代って

「ハチャトリアンの仮面舞踏会のワルツ」。覚えていますか?これも真央ちゃんの

バンクーバーの曲ですよね。試合を終え閉会式の客席で真央ちゃん、どんな思いで

ラフマニノフ・ハチャトリアン聴いていたでしょう。この2曲が閉会式で流れたことも

今回の真央ちゃんを称えているように思えてまた涙。サプライズで美しい閉会式は、ソプ

ラノがゴンドラで歌う下で、たくさんの子供達が手に手に黄色のミモザの枝を振り、観客

席のブルーとミモザが金色に輝きそれはそれは美しいゴージャスな花火のようでした。

 

聴きたくなって、辻井君と佐渡さんのラフマニノフのピアノコンチェルトを聴きながら今

書いています。たまたまCDジャケットにある言葉の数々がまるで真央ちゃんを物語って

いるようで抜粋してみます。(ラフマニノフピアノ協奏曲第2番辻井・佐渡・ベルリン響)

 

ラフマニノフのピアノ協奏曲、特にその第2番と第3番と言えば、古今で最も難しいピア

ノ協奏曲として知られている。若いピアニストがこの作品を演奏するときには「挑戦」と

いう言葉が使われるほどだ。別に若手でなくとも、多くのピアニストにとってラフマニノ

フの協奏曲はチャレンジな作品であり、様々な技術的課題を克服しないと演奏が難しい作

品であることは間違いない。しかし今回辻井君が録音した演奏を聴いて、難局に挑む気負

いといったものを感じることは無かった。むしろラフマニノフの音楽の中に自然に溶

け込んでいって、その音楽の果実を無心に頬張っているような親密な雰囲気に溢れていた

。辻井君のピアニスティックな音の美しさに加え、指揮者・佐渡裕の優れたサポートによ

って音楽のうねりが見事に一体化され、絶妙な呼吸が生まれていた。辻井君は音楽に対す

る新鮮な感動を常に忘れない。隅々まで自分と音楽を一体化させ、この作品を演奏するま

での、様々な努力の過程が秘められているはずだが、それを演奏の力に変えてしまう魔法

を持っているかのようだ。(片桐卓也より抜粋)

 

今後も真央ちゃんのフリーを観るたび、佐藤コーチとの気持ちのやり取りと強い信頼関係

を思い出し、この辻井君の演奏を思い浮かべるでしょう。初演から100年以上経っ

た名曲が私たちにさらに魅力的であるのは、こうした若い方達の共感力によるのだろうと

片桐氏は述べています。辻井君のCDジャケットに図らずも見つけた

「チャレンジ」の言葉は深く心に届きます。芯の強さにエレガントさが加わってきた

真央ちゃん。みんながとりこになりました。もう一度、ありがとう。映像見るたび

曲を聴くたび、しばらくお化粧、涙で取れちゃいますね。

ラフマニノフのピアノコンチェルト第2番

ありがとう

真央ちゃんのフリーの演技すばらしかったですね。終了直後の顔見て思わずもらい

泣きです。日本中がそんな思いではなかったでしょうか?背負ってきたものが重すぎて

胸が詰まります・・とは同じ年代の子供を持つ友人ママから。これまでの苦労がこの後の

人生を花開かせる種になるといいですねとエール送っています。ホントにそのとうり。

自分にしかできないジャンプにこだわって、「きっとできる」という強い信念で最後ま

でチャレンジ忘れない真央ちゃん。たくさんのこと私達に教えてくれてありがとう。

オリンピックという選ばれた人ばかりの晴れ舞台・勝負の緊張度。計り知れませんね。

たまたま今、テレビで高血圧の特集していますが、ストレスの事を話しています。

「唾液」によるストレス度チェック だそうです。唾液って虫歯・歯周病だけでなく今、

注目されています。それによるとあるTVのアナウンサーの

     休日のストレス度を   1 とすると(数字が大きいほうが強いストレス)

     出勤直後        9

     出勤4時間後      14

     出演本番直前      25 だそうです

真央ちゃんのようなアスリートの緊張も計り知れませんね。オリンピックという海外での

舞台。羽生選手が宿泊は二人部屋です・・と言ってましたが、選手村の生活・練習場の確保

会場の雰囲気・観客の興奮度・・すべてを受け止めて実力発揮しなければならないそのスト

レス度。私など想像するだけでストレスになりそうです。TVに移るソチの会場の異様な

雰囲気。いつの時代もそうなんでしょうが、平常心を維持することすら大変でしょう。

その中で真央ちゃんが納得できる表現ができて、おもいが形になって本当におめでとう。

「支えて下さった皆様に感謝を表したかった」というけれど、応援する観客の私たちも

「ありがとう」です。メダルの為に安全策とって難しい技へのこだわりを捨てるという

選択もあったでしょうに、今まで進んできた芸の道・鍛錬の時間を、美しく表現できて

本当によかったです。言葉軽いけれど、ナイス・チャレンジでした。ありがとう。

牡蠣の季節

ソチで盛り上がっていますが寝不足の方多いのではないでしょうか?今夜はいよいよ真央

ちゃん。プレッシャーの中「トリ」務める重圧はどれほどでしょうか?あの細い体で頑張

ってる姿。みんな応援したくなりますね。強敵がいっぱいと思いますが、真央ちゃんらし

くのびのび音楽にのってご自分の表現されたらそれだけで「金メダル」拍手です。

今までのメダリストが「日本の代表として・・」とか健気にコメントする姿に感動しながら

も複雑でいろいろなおもいが致します。皆さん本当に頑張っていらっしゃいますね。

さて、無類の貝好きですが、この季節はやっぱり「牡蠣」です。王様は牡蠣フライ。カリ

ッジュワッ!あーもうたまらないですね。タルタルソースもいいですが、私はやはりシン

プルにウースターソースです。山盛りのキャベツと。それとフロランティンヌ・どうって

ことない旬のほうれんそうと一緒のグラタンです。この相性も抜群です。それと・・・・

我が家のカキ鍋(写真なくてすみません)はちょっと変わっています。土手鍋でなく

お味噌汁より薄いみそ味だしに牡蠣・千切りねぎ・千切り油揚げ・千切りこんにゃく。この

4品だけを煮ては食べ煮ては食べします、お出汁がだんだん濃厚になってきてうまー

い!材料の千切りがめちゃくちゃ大変ですが、これ大事なのです。こんにゃくの千切り

が面倒だからと「糸コン」にしたら、まったく違う味になって、やっぱり手間かけないと

食べるの一瞬だけど!と反省。すべて材料食べきった後のお出汁をお雑炊にするともう

夢心地です。(うーん唾液でます)お雑炊にする前、飲み残しの日本酒をお鍋に入れるの

忘れないでくださいね。くれぐれもご飯入れてとき卵流したら、すぐ火を止めて蒸らすよ

うに。お出汁多めのサラサラが美味しいですよ。くれぐれもおじやにしないように。

牡蠣ももうすぐシーズン終わります。ぜひお試しください。買う時にお水に浸った

パックのカキでなく、むき身の計って買う牡蠣のほうが断然美味しいです。探すのも大変

ですが明らかにお味に差が出ます。お値段はそうかわりませんので、回転のいい魚屋さん

かスーパーで、パックでない牡蠣でぜひお試しください。20年以上前雑誌「ミセス」に

この作り方が載って以来の我が家のカキ鍋ご紹介しました。歯科的にお話すれば、牡蠣に

はご存知のように「亜鉛」が特に豊富で、亜鉛は味覚を感じるのにとても必要です。亜鉛

不足は極端いうと「味がわからなくなります」とても大事な栄養素です。牡蠣だけでなく

サプリでなくとも多くの食品に含まれていますので、心がけてとりたいものです。昔から

牡蠣は「Rの季節」と言われますが、生産者の努力により他の季節でも食べられる場合も

あるようですね。でも四季のある日本人としては、季節を大切に愛でていただくと美味し

さ格別です。産地で取れ立てを炭火で焼き牡蠣したら卒倒する美味しさでしょうね!

 

牡蠣の季節

牡蠣の季節

グランジュテ

ソチオリンピックで寝不足の方いらっしゃるのではないでしょうか?今夜はいよいよ男子

シングル。待望の高橋大輔さんも登場し、羽生くん・町田君と日本は実力者ばかりで本

当に楽しみです。高橋選手バックの音楽にチャチャが入りましたが、負けずに頑張ってく

ださい。昨年の怪我も演技に支障なくいくことを願っています。彼はとても大人ですね。

女子の美しい演技を見ていると、スローなバラードに乗った滑るようなゆったりした技も

さることながら、やはり注目はジャンプです。練習では完璧でも本番でこけてしまったり

本当に紙一重の繊細な技のようですが、見ている私達としては「神業」のようなジャンプ

にただただため息です。夢中になって見ていると自分も跳んでいるような気にさえなりま

す(笑)。出番前の選手を見ると楽屋裏の床で跳んだり回転して練習されていました。

HPコーナーの名前「グランジュテ」はバレエの跳躍・飛躍から取って名づけました。

悩んでいないで、一歩跳んでみませんか?フィギュアの選手みたいに3回転半・4回転

でなくとも、ちょっとの勇気をもって今の現状からちょっと「跳んでみる」「ジャンプし

てみる」今までと違う風景が見えてきて、「よし!」と思って、一歩も二歩も前に進むか

もしれません。 もし進まなくとも、ジャンプした価値はあるし、選手たちのように何度

もトライするうちに、出来るようになったり前進するでしょう。要はあきらめずに挑戦

することではないでしょうか。前を向いて進む人にきっと神様は微笑む・・と聞いたことが

あります。ちょっとだけ跳んでみませんか?現状が変わるかもしれません。チャレンジ

すればチャンスをものにできると信じます。フィギュアのみなさんを応援しながら、寒い

ですけれどご一緒に頑張りましょう。

 

 

バレエも快挙!若い人頑張ってますね!

 

もうみなさんご存知のように、ローザンヌバレエコンクールで、日本の男女の高校生

二人が一位・二位を占めました。実に伸び伸びと踊る姿・落ち着いて堂々たるお二人の

バレエにびっくり致しました。インタビューにもちゃんと答えて「バレエ始めた動機

?好きな女の子がやってたから・・」このフレーズも屈託なくていいですね。このロー

ザンヌバレエコンクール、以前より実はひそかにファンで、随分前から観て(聞いて?)

おりました。

ダミ声の厳しいご年配と思われる女性の審査員がいて、そのコメントが痛快で観ていた

(聞いていた)のです。例えばドンキホーテですごいパフォーマンスをする者がいても

「アラアラ、どうしてあそこであんな風に踊るかしら。それにあの衣装・田舎くさくて彼

を台無しにしてるわ!」など辛らつな批評が結構的を得て、人気?でした。最近の審査員

のコメントは以前に比べ大変穏やかです。

なぜこんなに日本人は強いのか?に熊川哲也さんがこう答えています。「勤勉な上、日本

ではコンクールが商業的にしょっちゅう行われ、アピール慣れしている。又海外ではオー

ディション受けて国立のバレエ学校に入って始まるが、日本では「習い事」として気楽に

スタートし皆平等にチャンスがある」とのことでした。習い事として通わせているお母様

は、バレエ始めて粘り強くまた・美しい音楽を聴き心が豊かになるとおっしゃっていまし

た。体格も欧米と引けを取らなくなったと熊川さんも言っています。オリンピックのスノ

ーボードのニュースにも15歳・17歳が話題です。先日の小保方さんに続き、若者の話

題は、ぶり返した寒い中にぽっと咲く梅の花のように、「やるなあ!」とステキな話題で

した。世界の強豪の中でのびのび演技する日本の若者に未来を感じ、豊かな時代の到来を

感じました。 もっと多くの方にチャンスが広がるといいですね。日陰に雪が残る今日こ

の頃、近所の紅梅が満開となりました。これからロイヤルバレエ等に留学して、研鑽積ま

れるのでしょうが、吉田都さんのようなご評価を得て、ますますステキに活躍されますよ

うに。ブラボ!ブラバ!

 

 

この雪の中、頭が下がります

予報どうりの大雪(と言っても雪国の方には笑われてしまいますが)朝から電車をはじめ

混乱しています。こんなお天気の中、おひとりのキャンセルもなく、メンテナンスに

ご来院です。お一人世田谷からの患者さんが「行きたいけれどどうにも・・」というお電話

。残念だわーのお声にお取り直ししました。来院の患者さん方雪用のコート来て長靴はい

て重装備?でご来院です。

この雪の中ご予約通りに来て下さる患者さんに、当院は何をすべきか?問われます。

有難いを通り越し「お役に立たねば」と心から思います。おりしも身内の高齢者が

転んで顔面骨折。オペを受けましたが当然のように口の中にも被害が出てきました。

見ればプラークが歯にも入れ歯にも・・。聞けば不都合あって直す事以外に歯医者には行っ

てないとのこと。入れ歯を作った歯科医院も「何も言わなかったのか!」と腹も立ちまし

たがこれが現実です。前にも書きましたが、メンテナンス受けている方は全体の2%とい

う日本の現状。当院のメンテナンス患者さんには総義歯の方もおられます。入れ歯の方も

お口のお手入れ必要だからです。お口の中を・入れ歯を清潔にし、かみ合わせをチェック

し、食べられるお口に整えておくことが大切で、その必要を歯科医院は患者さんにお伝

えし、お教えしなければなりません。歯医者は修理屋だけではないのです。皆様の大切

な「命」「食」を支える任務があります。プラークコントロールされていない、汚れのた

まったお口の中・入れ歯で緊急入院した身内が情けない顔してベットに横たわる姿・

「前歯を失い、ヒビの入った入れ歯で食事せざるを得ない」患者さんを目の当たりにして

「歯を保つ・お口の中を維持する」ということは「人の尊厳を維持すること」と強く感じ

て病院をあとにしました。看護師さんと打ち合わせして無理のない口腔ケアをお願いし

て・・・。

この大雪の中、メンテナンスに見える「健康感にあふれ。自分の体は自分で守る」と理解

くださった患者さんのお気持ちにお応えする様に、切磋琢磨してお役に立ちたいと心から

思いました。皆さん足元気を付けてお帰り下さいますように。このお天気の中ご来院本当

に有難うございます。当院もお役に立つよう頑張ります。感謝。

 

この雪の中、頭が下がります

この雪の中、頭が下がります

この雪の中、頭が下がります

新しい大人

週刊誌で面白い記事を読みました。タイトルは「肉食高齢者増加中」という記事で肉好きの高齢者が増えている、戦後に海外から流れ込んだ新しい食文化とともに育ってきた世代が高齢者となり、古くからの日本の食文化を「変革」させているためだ。「高齢者=粗食」はもはや過去の話になりつつあるというものです。実際開業30年になりますと長いお付き合いの方も多いですが、高齢になられた方々そういえばかなりしっかり召し上がってらっしゃいます。私の93歳になる総義歯の父も、ステーキ大好きです。この記事の高齢者栄養学の熊沢教授によれば「老化とは身体の中からタンパク質が抜けて、乾いて、縮んで、ゆがむ変化の事を言うのです。老化を遅らせるためには、筋肉や骨の材料となるタンパク質を身体に取り込み、絶えず補給していくことが欠かせないのです」と明快に答えられています。ですので現在の肉好き60代を食文化の先駆者ととらえてらっしゃるようです。そこで博報堂は「新しい大人文化研究所」を立ち上げたとのこと。抜粋してみます。

今、「高齢者」の概念が大きく変わりつつあります。これまでのように「黄昏中高年」による「枯れていく老後」のようなマイナスイメージではなく「若々しくセンスある大人」による「人生最高の時」への転換です。大きなきっかけは2007年前後に始まった「団塊の世代」の退職です。すでに成人人口の過半数を50代以上が占めるようになるなど、日本は若者中心の国ではなくなっていましたが、団塊の世代が60代を迎えたことで、新しい高齢者像が姿を現したのです。この約800万人はグループサウンズでつながっており、集団としてのパワーが非常に大きく、常にイノベーションをおこしてきた世代なのです。食生活も同様で、電子レンジ・冷凍食品・インスタント・レトルト食品の利用を始めて取り入れた世代なので、60代に・70代になったから急に粗食にすることなく、食事を楽しむ素晴らしさを知っているとの分析です。それで40代以上の世代を「中高年」「高齢者」という概念でなく、「新しい大人」として調査・研究している、40代〜60代では「年齢に縛られない生き方をしたい」人が74・5%。言われてうれしい言葉は
「若々しい」47%、「センスがいい」38・5%が上位で、従来の中高年に対する「成熟した」10・1%を大きく上回ったとのことです。この傾向はどんどん強まり、食卓の風景はもちろん、生活すべてがこれまでの高齢者のイメージでは語れなくなっている。全く新しい「大人文化」による、元気な高齢化時代が到来していると語っています。元に戻れば、お肉を美味し感じることができるのは健康で、エネルギーにあふれている証拠でもあるわけで、健康に良い悪いの前に、自分が必要とするから食べている。その意気込みと信念も、後ろ向きな発想など微塵もないと締めくくっています。

肉好き高齢者の話から発展しましたが、私達歯科ではただ単にお口の中を拝見しているわけではありません。その方の生活を見ずして、お役に立つことはできません。「新しい大人」という概念は今後の歯科の仕事を進めるうえで、とても示唆に富んだ記事でした。そういう私もお肉大好き。ただしその何倍もお野菜を食べるように心がけています。健康保険では年配者を前期高齢者・後期高齢者、巷ではシルバーなどと呼びますが、「新しい大人」って呼ばれたら嬉しいかもしれません。「大人」っていう言葉の響きちょっとス・テ・キ。若い方からあんな年齢のかさねかたをしたい、と思っていただけるように心がけたいと思いました。高齢化社会に突入と言われますが、心持ち次第で、楽しくなったり、快適になったりするのではないでしょうか? とても面白いご意見の記事でした。

はがき大

歯周病の原因はpg菌に代表されるプラーク・細菌であり、歯周病の治療は原因菌を歯の周囲から除去すること(プラークコントロール)が主となります。歯肉炎の状態では、患者さんご自身によるプラークコントロールで治る場合も多いですが、歯周ポケット内にプラークや歯石が付着している場合は、歯肉縁上のプラークコントロールに加えて、歯肉縁下のプラークと歯石除去が必要です。しかし実際の歯周病の病態は多岐にわたり、①歯周ポケット内のグラム陰性嫌気性菌である歯周病原菌 ②宿主側の遺伝子に支配されている生体応答 ③喫煙・ストレス・食生活に代表される生活習慣 の3つのリスクファクターが加わることで重症化していきます。この歯周病の病巣となるのが、「歯周ポケット」でここでの炎症が歯周病が全身へと影響を及ぼす起点となります。中等度から重度の歯周ポケット(深さ5〜7mm)がすべての永久歯28本に存在すると、ポケット内面の総面積は約「はがき大」になります。もし皮膚に「はがき大」の傷があったら、誰も放ってはおかないでしょう。歯周ポケットに炎症があっても、歯周病は相当進むまで自覚症状がなく、沈黙の病気(サイレント・ディジーズ)と言われる由縁です。沈黙の病気は同じく糖尿病もそうです。ご自分でわかるような症状が出てからではかなり進んでいます。ですので、普段から歯科医院でお口の中のメンテナンス(プラークコントロール)に通われ、衛生士の予防処置が必要になります。その前に患者さんご自身の日々のお手入れを欠かさないことが前提です。本日・土曜日もたくさんのメンテナンス患者さんがいらっしゃいました。最初のうちは「痛くもないのに・・」とおっしゃられますが、お口の状況を詳しく説明し、虫歯・歯周病の成り立ちをお話しし、予防できることをお伝えし、早く削ってつめたり、歯を抜いたりすることがどれほどご損なこと(歯が保てない)かを丁寧にお話すれば、どなたも予防できることを理解くださって続けられます。そのうちに、お口の中の気持ちの良い状態を実感され、歯医者に「歯を守る為に通う」という習慣になられます。本日も貴重なお休みの日を、こうしてお時間つくってメンテナンスにおいでになるたくさんの患者さん方を、「すてきな健康観を持った方々」とうけとめて、少しでもお役にたちたいと思います。衛生士さんのお仕事は、今後さらに重要になります。そしてさらに喜ばれるお仕事になります。充実した衛生士本来のお仕事は、きっと仕事の大変さも疲れも吹っ飛ばしてくれるものと思います。予防処置は細かい気を使う仕事です。スタッフみんなで支え合って一人でも多くの患者さんが、健康な口腔内を維持できますように、中央歯科はスタッフみんなの総合力で頑張ります。

お風呂気をつけてください

寒いですね。雪国の方には甘えてるようで申し訳ないのですが、この辺でも2月くらいまでまだまだの寒さです。こんな時はゆっくりあったかいお風呂に入って・・と思いますが、実は冬のお風呂での事故が多いのです。特に高齢者ですが、最近は若い方でも心臓の急変があるようです。「ヒートショック」です。ご存知と思いますが、衣服を脱ぐところ(脱衣室)とお風呂場との温度差が問題です。昨今便利な小型のヒーターもありますので、脱衣室を温めておきましょう。そしてお風呂に入る前に「コップ1杯のお水を飲んで」入りましょう。長風呂の方には、「途中でご家族が声をかけましょう」こんな些細なことでもお風呂での事故を防げます。
当院では、冬も待合室を過剰に暖かくは致しません。暖房つけたうえで、小さなダイソン
(温風機)を置いたり、今年は好評のホッとあんかを使っていただいています。待合室をガンガンに暖かくして、お帰りの折いきなり外の冷たい外気に触れて、お身体に差しさわりがないようにと思ってのことです。このように急激な気温の変化は心臓に負担です。特に冬場は危険!とご注意いただければと思います。寒さももう少しです。みなさんで気を付けて、お元気に春を待ちましょう。

歯科衛生士さんの仕事について

歯科衛生士さんは、お口の健康を守るパートナーとして、患者さんに喜ばれる存在として

せっかく取った資格をいかしていただきたいと思います。歯科衛生士の仕事はやもす

ると個人プレーのように思われますが、虫歯・歯周病の成り立ちを院内全員で共有して、

それぞれの立場で患者さんを支えるわけですから、衛生士の仕事もドクターや歯科助手・

受けつけみんなのチームワークで成り立つものです。いわば小さなオーケストラのような

ものでしょうか。開院以来メンテナンス(お口の中のコントロール=予防)の大切さを伝

えてきた私達。その甲斐あって現在は「予防は当たり前」「痛くなくとも何ともなくとも

定期的に気持ちの良いお口の中にしてもらう」という考えが広まり、当院では定期メンテ

ナンスの予約をなさる方が多くなっています。

よく衛生士の方からお電話いただくと、お仕事する中で「予防は予防でそっちでやって」

とか「院長に相談したくともきいてくれない」などとこぼされます。当院ではドクターと

衛生士は常に、デジタルレントゲン・CT・口腔内写真・プロービングチャート・模型など患

者さんの情報を共有し、検討し合っています。予防処置するのは衛生士でも、補綴的には

・・かみ合わせは・・最近の体調は、慢性疾患のコントロールはできているか?生活はどうさ

れているか・・。みんなで検討するから見えてくるものがあります。

ですからチームワークで患者さんの健康を支えるのが歯科医院の予防の役割ですので

衛生士さん本来の仕事を進める上で、院内のみんなが仲間として連携しています。

「自分の健康は自分で守れる」そのことをお口を通してたくさんの方にお伝えできればと

思います。歯科衛生士の仕事はアシスタントワークだけでなく、本来の仕事があることを

一人でも多くの方が実感され、そのためにはスキルアップに加え、患者さんや仲間との十

分なコミュニケーションが必要なことを理解して、「皆さんのお役に立っている」「感謝

の言葉をいただける」そんな瞬間、やりがいを感じて頂ければと願っています。本来の

お仕事でキャリアを積めば、一生続けられる価値あるお仕事になり充実されると思います

薬が風邪をひく?

寒くなってきました。比較的穏やかだったお正月を経て、このところの厳しい寒さは堪えますね。でも雪国の雪かきに追われる人々からみれば、贅沢なことです。さて年末TVで面白いこと言っていました。「薬が風邪をひく」です。治すはずの薬が風邪ひく!?とお思いの方多いと思いますが、実は我々歯科医院でも、似たこと言うのです。「石膏が風邪ひく」「印象剤(型を取る粉)が風邪ひく」と言います。ですから入れ物の蓋が甘かったり、きっちりしまっていないと「風邪ひくからちゃんと蓋締めて!」と先輩からご注意がとぶのです。つまり風邪をひく→空気に触れて「質がおちる」「湿気る」ことを意味します。

このようなことから薬・お餅等、空気に触れないようになっていたり、お餅も保存には気を使うと思います。まあ昨今のパック餅なら心配ありませんが(笑)一昔前は水餅にしたり、入れるケースに山葵をぬったり・・いろいろ保存に気を使いました。

風邪という文字を分解してみても、「邪な風」いかにも悪者のようですね。つまり風邪ひくと病気の要因?体調崩す要因になるよということかもしれません。「病気はかかる」というのに、「風邪はひく」というのも面白いですね。昔風邪の事を「感冒」といったような気もしますが、辞書を引いてみると、身体を寒気にさらしたり濡れたままにしたとき起こる呼吸器系の炎症性疾患=風邪とあります。この時期頻発する脳卒中も「中風」と言いました。風の中であたるんでしょうか?こう考えると日本語って本当に面白いですし、理に適っていると感じます。
いずれにしても、厳しい寒さの中でも私たちは生きていかねばなりません。冷たい風にあたってもびくともしない抵抗力つけるには、栄養のある食事と十分な休養です。ちなみに私はここ10年余り、完熟した国産のトマトジュースを毎日飲んでいます。他にも愛用のものがありますが、とりわけトマトの力は栄養の面でも免疫からも評価が上がっています。皆様もしっかり召し上がって風邪ひかないように気をつけられ、春を待ちましょう。

ウイーンフィル・ニューイヤーコンサート

明けましておめでとうございます。
都内は暖かな新年を迎えたとニュースで知りました。今、少し寒い地方におります。

元旦の夜、ウイーンフィルのニューイヤーコンサート生中継を聴くという習慣はいつからでしょうか?今年も早々と食事の後片付けをし、飲み物を用意してスタンバイ。今年はあのバレンボイム指揮です。5年ぶり2度目、72歳になられました。何か起こりそう!
バレンボイムは、常日頃、若い音楽家、特にピアニストの養成に力を注いでいますが、「音楽は常にみんなで手を取り合って楽しみ・・」とシラーの詩を引用しました。「憂いもなく」のギャロップ風の曲で笑うのもカラヤン以来の伝統です。「平和は唱えるだけではダメ、世界にはいろんな人がいるよ・・!」と音楽を通していつも伝えています。このコンサートでさらに楽しみなのは、極上のバレエが見られることです。この日も、すばらしいリヒテンシュタイン宮殿(ウイーン)の中で、ウイーン国立バレエ団が踊りました。夢のような雰囲気の中でのとてもエレガントなバレエ。特に「ピチカートポルカ」は秀逸でした。ウエストウッドの斬新でモダンなチェックの衣装が、歴史のある宮殿の室内と見事なハーモニーを醸し出し、思わず目を見張りました。衣装もピエロのようなメイクもほんとにすばらしかった!伝統の中にあってこのように「今を踊れる」バレリーナたちの、器の深さを感じました。すばらしかったです。いつもどおり、美しき青きドナウで締めくくられました。お客様も大いに楽しんだご様子でした。以前には見事に訓練された馬達のダンスも披露され、その美しさに心躍ったものです。来年の指揮はズビン・メータ。演奏もバレエもまた期待されます。元日に、ウイットに富んだ会場からの豊かで美しい音楽は、心のひだを大いに広げてくれました。一度ウイーン楽友教会で大人の時間を堪能したいものです。お客さまも含めて作り上げるコンサート、歴史と伝統と余裕を感じたステキな時間でした。今年もたくさんの音楽に出会える予感がします。楽しみです。

お正月みんなと美味しく食べたいものね

昭和61年から定期メンテナンスに来院下さっている91歳のおばあちゃま。初診時にたくさんはいっていたクラウン(かぶせもの)を、ご来院された当時、金属でなくきれいにしたいとセラミックのかぶせものにして以来20数年維持なさっておられます。すごいことです。それでも年齢とともに高血圧・夜眠れないので誘眠剤などの服薬出てきて、お口の中の変化もあり数年前一部小さな義歯になりましたが、相変わらずきちんと定期メンテナンスに見えびっくりするほど維持できています。このクリスマスイブに、上の一番奥の歯が欠け自らお電話くださり、慌てて来院されたので、入れ歯の増歯の処置を急ぎ、技工士も頑張ってくれて昨日入れ歯がきれいに直りました。「お正月だもんね」という91歳のまだまだきちんとしていたい、お正月のおせちをみんなと食べたいという前向きのお気持ちに、スタッフ一同何とかお応えしたいと院長も知恵を絞り技工を急ぎました。以前より「四代一緒の大家族だから、若い人に食事の面倒かけたくないんだよね。おばあちゃんだけ別のおかずって大変でしょう。なるべく同じものを食べて、時間かかるけどゆっくり食べればみんなと同じおかずで食事できるし幸せですよ」とご同居の家族を慮った事をいつもおっしゃってらっしゃいます。お直しした入れ歯の具合を先ほどお電話で伺ったところ、「大丈夫、いただけていますよ」と有難いお返事。お正月に向けてお役に立ててスタッフ一同安堵しました。これも、日ごろのこの患者さんのお手入れとお口の中に対する積極的なお気持ちのおかげさまです。
このような素晴らしい年長の方々に、たくさんの事を教えていただきながら、常日頃当院ができる最大のお手伝いをさせていただこうと心がけております。皆様の生活を支える歯科医療。美味しく召し上がれる毎日・豊かな毎日を支えていかれるように、来年も中央歯科は心を尽くします。皆様本年もご来院ありがとうございました。来年も定期メンテナンスをお続けになり、お口の中を保って美味しく召し上がってください。お元気に和やかに新しい年をお迎えください。    院長・スタッフ一同

かわらないこと

片づけていたら、随分前のきれいなメモが出てきました。

よく聞く心と 話す心を持ちなさい

 体なら体に聞く心
 胃なら胃でも オペしている胃に話しかける気持ちを持つことが大事

形なきを観る 音なきを聴く

 それと一歩下がって、静かに考える時間と習慣を持つ
 ゆっくり本を読むとか、絵を見るとか 音楽を聴くとか
 そういう人間の作り出した文化の中から人の心がわかり
 人間の美しさが理解できるようになる
 どんなに機械や器具が進歩しても医の根本は真心と優しさ
 そしていろいろな考え方でも何でも
 基礎的なもの、ベーシックなものにかえれば
 ほかのものと根っこでつながってくる

 そしてある一つの事を一生懸命やってる人は
 ほかの分野の人の話が非常によくわかるようになる      

                 癌研病院 黒川医師

札幌パークホテルのメモに書き留めてありました。北海道に行った折きっと
雑誌かTVで見て書き留めたのでしょう。随分昔のメモが心に響いたひと時でした。

 

アトランティス大陸はブラジル沖にあった?

衝撃的な番組を見ました。ギリシャの哲学者プラトンが著書に記した伝説の大陸。そのアトランティスがブラジル沖にあったというトピックスです。日本の海洋研修開発機構の有人潜水調査船が大きく貢献し、リオデジャネイロ沖の深海で、かつての大陸の痕跡を発見したというのです。大西洋の海面下で、陸地でしかつくられない花崗岩を大量に見つけ、これは大西洋に大陸があったことが判明したことに等しいということでした。サイエンス
ZEROは大好きな番組ですが、この日は本当にびっくりでした。横須賀にあるという海洋研修機構の調査船がブラジル沖に出ますと、「しんかい6500」という有人潜水船がブラジル人日本人の研究者3人を乗せて水深4000まで潜るのです。時々現れるお魚たちの奇妙なこと!ゼリーのようなピンクのナマコ・足が全部くっついて水かきのようになった蛸・一番びっくりしたのは細ーいお魚にちっちゃな目が付き、なんと3本の長い足の上に乗っかった三脚魚。この奇妙さは口では言い表せません。ご興味のある方はネットで「三脚魚」ご覧になってください。このような魅力的なお魚たちとの対面の後、乗船した科学者たちが目にしたものは、突然現れた、人がかかわったと思われる形の物体、そして大きな花崗岩の塊。採取アームを伸ばすも大きすぎて重すぎてびくともせず、仕方なくその周辺のものを採取して持ち帰るさまは、当事者だけでなく、TV画面を見る私もドキドキしました。なんといっても水深4000メートルです。これからさらに研究が進むことでしょうがワクワク、ロマン掻き立てられました。研究者の皆さんどなたも、少年のような顔して遭遇したことを報告し喜び合う姿にますます夢が広がりました。サイエンスZEROはとても面白い番組です。遅い時間ですがお薦めです。

すごい、バイオリ二スト登場!

第23回出光音楽賞が決まり、その演奏を聴きました。この出光音楽賞はかなり高い評価で多くの音楽家の登竜門となっています。このところ目覚ましいチェロの宮田大さん、かつて指揮者の佐渡さんも受賞しています。2013の受賞者はバイオリンの黒川侑さん・テノールの西村悟さん・ファゴットの福士マリ子さんです。ファゴットという珍しい楽器がソロで評価されることも稀ですが、演奏聴くと実にエレガントで美しい。長くて大きな
ファゴットを肩からしょいながら優雅に踊るように吹く姿に、オーケストラから飛び出したソロとしての魅力を再発見しました。若い方の中に吹いてみたい!と思う人が増えるんではないでしょうか? テノールの西村さんは日本人離れした体格のよさで、オペラでの活躍が期待されます。テノール・佐野成宏さんを応援している私は、ぜひ佐野さんのように存在感のある光輝くテノール歌手に育っていただきたいと願います。オペラ歌手は舞台上の佇まいが大切ですので、海外を含め沢山の舞台で活躍されて、世界に通ずる堂々としたオペラ歌手になっていただきたいと願っております。音楽だけでなくさまざまな場面を経験されて豊かな表現者になられることを応援したいと思います。
バイオリンの黒川侑さん。ともかくびっくりしました。豊かで自由な音。デジタルでないアナログな音。というと古めかしいようですが、すごいテクシックの持ち主なのに、器械体操みたいに聞こえない深い音。1990年生まれのたった22歳ですが、音楽に対する
畏怖の念というか、スゴイのにとても謙虚でらっしゃいます。音楽に並々ならぬ情熱を持っていながら「音楽がすべて」でなく日々大切にしていることがごくごく普通な青年。インタビューを聞いて、たった22歳でどのように育っていらしたのだろうと興味がわいてきました。5歳頃から、おうちでなんとハイフェッツやオイストラフなどのレコードがかかっていたとのこと。随分前のバイオリンの巨匠たちです。こういう音楽を5歳のお子さんに聴かせていたご両親もすごい。ちょっと前のブログに、やはりバイオリンの潮田益子さんの事を書きました。また今になってバイオリン諏訪根自子さんも話題です。お二人とも佇まいの美しい魅力的なバイオリニストです。すばらしい先人たちの話題とともに、この黒川侑さんのような青年が登場してきて、今クラシックは本当に楽しみです。アメリカでもドイツでもフランスでもない、ブリュッセルに留学しているというのがまた興味深いです。どうかふくらみのある豊かな音色を持った演奏家に育って下さるように願ってやみません。出光音楽賞受賞の若い未来のある音楽家たちの演奏を聴いて、これからがとても楽しみになりました。ブラボー!!

腎臓病で口臭が強い?の投稿記事を読んで

当院では、お口もおからだの一部と考え、お口の汚れ(菌)が体のあちこちに影響を及ぼすことがわかってきたので、病気の事や服薬などご協力いただいて拝見しています。先日新聞に上記のような投稿があり、専門医よりお答えがあったので紹介します。

Q・45歳の女性、中学の頃より腎臓の調子が悪く尿たんぱくが出ている、父親も腎臓病口臭が強く人と会いたくない。歯科に通い、舌も磨いているが効果がないどうしたらいいでしょうか?

A・腎臓は血液から老廃物をろ過して尿として出すのが役目です。この働きが悪くなると体中に老廃物である尿毒性物質がたまり、口や汗から異臭を放つことがあり、尿素が含まれるので、鼻を突くようなにおいが出ることがあります。中学のころからというと腎臓内のろ過装置である糸球体が壊れている可能性あるので、治療が必要と思います。尿毒性物質の排泄を目的とした飲み薬があるので、一度腎臓内科を受診し、適切な指導を受けられるように・・・・とのお答えです。

なんだかもっと気にしてしまうようなお答えですね。専門医から言ったらそうなんでしょうが、尿素の匂いなんて!質問者は女性です・・・

この記事を読んで、たかが口臭・されど口臭。「口臭」に悩まれているかた、またそのことで人に会うのもいやと外出もおっくうになっている方のお悩みを知りました。実際腎臓病で口臭が出ているかもしれませんが、当院で多くの方を拝見して、口臭を気にされている方に、本当に口臭がある方は少ないのが現状です。当院で口臭が感じられる方は、まず喫煙者・ホームケアが不十分な方・歯科のメンテナンスが滞りがちな方・入れ歯の手入れをしない方です。皆さま何か一つ治療中の病気?があってもその方に適切なお口のケア(ご自宅での)と当院での定期メンテナンス(特に歯周病のケア)受けている方に気になる口臭は見受けられません。中には気にし過ぎの方も見られ、きちんと説明して「大丈夫ですよ」とその方のお口の検査をふまえて丁寧にご説明すると安心なさいます。
この新聞の質問の方は、病気のきちんとした対応とフォロー、歯科を受診しているといってもきちんと歯周病のメンテナンスをしているか確認され、また「舌」も気にして
ブラシし過ぎもいけませんので、気持ちをゆったりなさって下さればそんなに気になさることでないような気がします。外野がとやかく言うのもなんですが。わさわさ噛みごたえのある緑黄色野菜などを生や蒸してよく噛んでお口の唾液を出し、美味しく召し上がってください。噛むことはお口の中のお掃除になりますよ。お薬などに頼る前に、日ごろのお食事などから改善出来るかもしれません。ニンニク・ニラなど匂いの強いものは控えめになさったりも大事ですね。リラックスして、お出かけになってください。そうそう大事なこと忘れました。よくしゃべること・大きなお口開けて笑うこと、お口を十分に使ってあげて下さい。お役に立つようなたたないようなですが、気にしすぎも唾液の出をストップさせます。リラックス・リラックスです。

大変なこと、ありがとう。

今年も余すところわずか、そんな時私事でちょっと大変なことが起きた。街中あちこちでクリスマスソング流れる今、なんで!と思っても仕方ない。あれこれ考え、髪を染めてきれいにしておこうと、時間もないので同じテナントの美容院に駆け込んだ。いやな顔せず対応下さる美容院の、さりげない距離感がとてもありがたかった。随分昔、ある勉強会で柳田邦男さんが「無言も場合によっては見事なコミュニケーション」とおっしゃたことを
懐かしく思い出していた。髪を染めている間、たまたま手にした分厚い女性雑誌の巻頭にこんな文章が載っていたので、ご紹介します。どなたかのお目に留まりますように。

スコットランドに旅した時、ビスケットの包み紙にこんな言葉が書いてあった。「嫌なことや辛いことは貯めることができて、いつでも、幸せなことをおこすために使えるのです」こんな風に個人的な範囲で起きた大変なことには感謝の気持ちを忘れてはいけないと思った。大変なこと、ありがとうと、と。
こんな風に考えられる方はどんな方なんだろう?とお名前を見ると、松浦弥太郎さん、「暮らしの手帳」編集長とある。かの昔の暮らしの手帳の編集長さんは、花森安治という
すばらしい方でその文章を何度も何度も読み返したものであった。
松浦弥太郎さんは、このステキな言葉の後、次のような文でしめくっておられます。

あなたの最近はいかがですか?暮らしや仕事において、日々いろいろなことが起きるけれど、どれもがきっと自分に必要なことなのです。今すぐでなくとも、バランスをとるために働くちからが必ずあるということを信じてみてはいかがでしょう。

親しい方がメールで笑わせながら「大丈夫!」と勇気づけて下さり、今日このタイミングで手にした雑誌の、ピッタンコのこの文章は、私へのプレゼントと思えるほど心の隅々まで沁みわたりました。言葉の力ってすごい。大変なこと、ありがとう。

生きるをつくる、ものづくり(バーンロムサイ)

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例年のように、今年もバーンロムサイの「チャリティクリスマスリース」が届きました。バーンロムサイはタイのチェンマイに設立されたHIVの母子感染孤児の生活施設で、現地の素材を使った雑貨や衣類の生産を行っています。その残布で作られた手作りの熊の小さなぬいぐるみが日本の市村さんがつくられるステキな生のリースと一緒になって届きます。売り上げの一部がバーンロムサイの運営費になります。木や葉っぱの匂いのするシックなリースは患者さん方に好評で、このままお正月まで飾れるほど長持ちします。
最近ではフィギュアの真央ちゃんがバーンロムサイの手作りらしい?お財布を持ってた・・と評判になっています。皆様も一度バーンロムサイのサイトご覧になってみて下さい。小さな支援がこどもたちのいのちをつなぎます。


banromsai

「あいうべえ」体操

舞台女優として大きな存在の、女優三田和代さん。移動はいつも電車とバス・徒歩。車は時間が読めないので使わず、道々歩きながらセリフの練習したり、時には「あいうべえ体操」したりするそうです。ご存知ですか?「あいうべえ体操」とっても変な顔するんですよ。29日のブログに唾液を出すマッサージの事書きましたが、この「あいうべえ体操」も2~3年前から患者さんにお勧めしています。元はある歯科医が考案したものです。ちょっと勇気いる体操?です。まあ人前ではできないかな? 「あ・い・う」まではいいんですよ。そのあと「べえ」が・・目を見開き、「べえ」とベロの根元を出すくらい「あっかんべえ」するのです。出来ればひとりの時をおススメします(笑)

これを三田さんは朝昼晩20回ずつ実行し、街中でも人の目を気にせずやってますとのこと。プロは違いますね。確かに顎が鍛えられ、顔のラインによさそうです。
10年以上前に体調崩してから自然に歳取りたいと願う一方で、舞台に立つための体力維持に努めているそうです。「うまくやろうなんて思っていないけれど、55点は取って
次に繋げたいという気持ち」。初舞台から50年たっても「経験を積めばいい芝居ができるわけでなく、50年たった今でも、けいこ中に涙が出そうになることもあります」と。それでも劇場全体が一つになる瞬間を味わいたくて稽古を重ねる。先日80歳になるステキな〝ナベサダ”お伝えしましたが、同じことを言ってらっしゃいました。一流の方は、経験を積めば積まれるほどこれでいいということなく、シンプルにひたすら努力され道を究められるんですね。しかも見えないところで。プロというのはこういうことかと感じ入りました。「あいうべえ」体操はお口まわりの筋肉がほぐれ、表情もお口まわりも若々しくなり唾液も促進されるそうです、ぜひお試しください。結構疲れますが効果ありです。

侮れない糖尿病

メタボリックシンドロームという言葉が登場してからずいぶん経ちました。当時は高血圧・糖尿病・心臓病・肥満と予備軍という言葉も広まり、死の四重奏とまで言われました。腹部が何センチ以上は危険!と脅され、そのころから減塩・とるべき栄養などの食生活、ふさわしい運動、減量などの取り組みが会社などでも始まりました。当院でお薦めしているお口の汚れをコントロールする「定期メンテナンス」もメタボの解消に貢献することがわかってきて、随分とご理解も深まりご家族ぐるみで通われる方が増えてきて、良いことだなぁと感じています。

ところがこのところ、目の具合が・・、だるい・・、血圧が高いだけだったんだけど・・と言った方から「糖尿病」だったという報告が見られるようになりました。先日も緑内障の手術受けますという方に伺うと予備軍と言われた糖尿病がコントロールされておらず失明の危機とのこと。こんなに医療が進んできたのに、なぜもっとこまめなチェックと他科と連携できなかったのかと残念に思います。

自分もたまに病院に行きますと、特に大学病院ですと、細かに細分化されていて、自分の病状がはたして何科にかかるべきなのかわからないことがあります。大きな病院は紹介されての受診が多いですが、いきなりの方にはわかりにくいため、今では総合診療室というところもあり、またサービス科窓口が詳しく伺って適切に受診科を案内してくれるところも多くなりました。でも専門化され過ぎて、一般にはわかりにくいのも現状です。人の体の中は一つですので、各科が連携せねばパーツパーツで医療が施されてしまいます。ですから私達患者側から、今の症状を詳しく話すこと、今までの病歴を伝えること、飲んでる薬を明確にしておくこと等患者としての義務もあるという意識を持ちたいと思います。

1998年、当院も歯科予防の会での活動が始まって来、お口の菌、特に歯周病菌が、心臓、糖尿病と深く関わるらしいとお話しし始めましたが、皆さんからは「エッまさかぁ」と言った反応でした。そのころから、タバコがお口の中に害を及ぼすと知って、禁煙支援も始めましたが、それこそ”煙たがられる”だけでした、それが最近では、TV/マスコミであちこちの先生方がお口の菌と病気との関連を話して下さるようになり、また喫煙の害も病気だけでなく、早産・低体重児出産など具体的にわかってきて当院の患者さんも、「中央歯科さんが言ってたこと、ホントだったね」(笑)とうれしい反応です。いずれにしても、体は一つすべてが連携しています。

随分前糖尿病の勉強会に行ったとき、慶応病院の看護士さんの発表できめ細かい支援を知り、当院の患者さんにもお伝えしています。糖尿病とおっしゃる患者さんには、礼装の時以外、「白い靴下はいた方がいいですよ」とお勧めしています。なぜなら足の指などを家具などにぶつけても感覚ない上、出血したりしても「黒い靴下では出血に気づかないから」です。心配し過ぎかもしれませんが、こんな些細なことが足の指を失う結果になったり致します。それくらい糖尿病は怖いのです。女性だけでなく「フットケアも効果ありますよ」とご案内します。定期メンテナンスにいらっしゃる糖尿病の患者さんには、
お口の定期メンテナンスと同時にホームケアを忘れないこと、糖尿手帳を持参いただくこと等ご協力いただき、喫煙者には禁煙支援をし、歯周病の管理をしながら糖尿病が進まぬように、当院として出来るだけサポートしたいと考えています。お口の中が整うと更に食欲増すので(笑)、食事の取り方などのご案内も嫌がられない程度にさせていただき、大事なことは「早食いしないこと」と美味しいもの大好きの自分への自戒も込めて、丁寧にお話しすることにしています。行動変容といわれて久しいですが、なかなか難しいもの。「応援したいので、そばにいます」そんな気持ちでサポートさせていただいています。毎日美味しくいただけることができなくなったら悲しいことですものね。食べられるって本当に幸せなことだと思います。

オノマトペ

大好きなこの言葉が、最近注目されています。
「オ・ノ・マ・ト・ぺ」!!   

日本語では擬声語・擬態語というのでしょうか?そうそう、食事する際の
ポリポリ・サクサク・ガリガリ・・のような言葉です。
これが今医療でも、注目されています。

最近は、ひどい痛みを訴える急患の患者さんも少なくなってきましたが、お電話頂き「痛いんですけれど・・」とおっしゃる時に、「どんな痛みですか?」とお聞きすると、「なにかジーンとした」とか「ズッキンズッキンと波打つような、特にお布団に入ると・・」「痛みは全くないんだけれど、ぐーんと重いような、歯が浮いたような、でも2~3日すると治っちゃうの」などとてもリアルお答えが返ってきます。それにより速やかに判断して来院を促します。虫歯の痛みか、歯周病による症状か大体判断できます。急性症状か、繰り返してらっしゃる症状かも想像できます。
このように「じんじん」「ピリピリ」「ズキズキ」「ドッキンドッキン」など「オノマトペ」で伝えることにより、」痛みの種類が想像でき、来院いただいて直接伺うと、こうした情報から、痛みの原因が探れ、更にデジタルレントゲン・口腔内写真。歯周病検査などのその方の情報収集すれば、原因が特定できていきます。原因が特定できれば
治療も素早く的確に無駄なく行えます。また、慢性的な痛みに受診せず安易に薬を買って飲んでるうちに、初期症状がわからなくなっている方もあるので、薬は自分で判断せず、受診して処方頂いてからのみ、飲み始めてからの変化を医師に伝え、検証することが大切です。このように患者さんの「体感」がとても大事だと当院では考えております。特に痛みは生活の質を低下させ、気分と肉体の衰えを招きます。我慢なさらず、「オノマトペ」を活用して医療者に伝え、十分なコミュニケーションをお取りになってください。「答えは患者さんの中にある」当院はこのことを大切にしたいと思います。

加齢と老化

ただいまメンテナンス終わり、来年の予約をとってお帰りの女性患者さん。以前教えていただいた「唾液を出すマッサージ」やってます!との事、」”ベロ回し”も結構きついけど、唾液が出てくるわね・・!とかなり努力されているご様子。歯茎の変化もなく歯もツルツルにきれいになって本日終了、うれしいひと時です。「いやよね、加齢に老化!」とおっしゃるので、「そんなことないですよ、”カレーは食べるもの・廊下は走るもの!”」と冗談(失礼しました)言ってお送りしました。患者さんも大笑い!お口も歯も「笑う」ために大切です。 受付 佐藤

命の授業

聖路加国際病院の日野原先生が、10月4日102歳のお誕生日を迎えられました。お元気で診療され、課外活動も続けてらっしゃいます。驚異的なことです。先日久しぶりに「命の授業」の様子を拝見しました。これは小学校に出向いて子供たちに「命」というものを実感してもらう貴重なご活動です。以前より聴診器を人数分用意なさって心臓の音を聞かせるなど、子供たちから歓声が上がる実践的な活動されていました。この様子は「10歳のきみたちへ」という本に記されています。10歳という年齢は、大人へと変わっていく大切な年齢とのこと。「今、君たちが生きているのは、自分の為に使える時間があるということだね。これから大人になったら、その自分の時間は人の為に使うのですよ。だから君の命を大切にする以上に大切なことはないの。人の役にたつ大切な時間という命だから」と子供たちに話します。子供たちは静かに目をキラキラさせて、日野原先生の力強い言葉に聞き入ります。子供がこんなに静かにお行儀よく、人の話を聞けるなんて、やはり日野原先生のお気持ちが伝わっているんですね。

「シャボン玉飛んだ、屋根まで飛んだ、屋根まで飛んで壊れて消えた・・」野口雨情の歌の歌詞が、幼くして亡くなった雨情のお嬢さんをシャボン玉に託した歌ですよ・・とみんなで歌ったあと伝えました。子供たちはよそ見もせずお話に聞き入っていました。日野原先生は既に28000人の子供たちにこのような命の授業を続け、講演後には子供たちから感想文など沢山いただいているようです。その感想文を受けて「子供のうちにきちんと”命の大切さ”を伝えれば彼らはわかる」と実感なさってのご活動です。思春期の扉の前にいる君たちへ!と熱く語る日野原先生の言葉はきっと多くの子供たちに届いたことでしょう。45分立ちっぱなしで話された後、代表の子供のキックを、ゴールキーパーのように見事に受けられた102歳の現役医師に、拍手がやみませんでした。

 

お医者さんからもらったから・・・

秋のない,いきなり初冬になったこの11月、体温超えるあの暑さも過去のように思えますが、つい先日まで汗びっしょりの毎日でした。9月末ころから朝夕の気温差が大きくなり、咳をする方、喘息ようの方、顔色の悪い方、食欲のないかたが増えています。先日もブログに書きましたが、自律神経が追い付かないんですね。私達も地球上の生き物ですから、自然の変化の中でからだが対応しながら生きているわけです。充分食事に気を付け、さまざま努力していても空振りの日もあり、本当にこの気候の変化にはまいりました。

話は変りますが、最近の患者さんの中に「予防の為にと、お医者さんからこういう薬飲むように言われたの。歯医者に伝えて・・と言われて」とビスフォスフォネート剤(骨粗しょう症の薬)の相談されました。注目のBP剤ですが、医科の先生からも、もう少し患者さんに説明頂き理解いただいた上で、歯科のほうに振っていただきたいと、思わざるを得ないこともあります。というのも投薬された患者さんご自身が、「お薬飲むことに十分理解や納得されていない」方も中にはいらっしゃるからです。聞けば、「お医者さんがおっしゃったんだから・・」とのこと。先生にお任せでなく、お聞きになってよくわからなければ、何度でもお聞きになっていいんですよ・・と、丁寧にお話しします。昔と違って”お医者さん任せではなく、「十分説明いただき、わからないことは質問して納得して、患者さんご自身が了解して、服薬なり治療進めること」とお話しします。歯科を受診の際にも、当院ではそう考えてご案内しており、服薬のある方には教えていただき、ご協力の中で進めております。ご自分の状態・現在の状況に立脚してありのままを知ること・知らせること。その上で「さてどうしましょうか?」だと思うからです。

言われるままにお薬いただき「なんだかなぁ~」と思いながら帰ってインタネットで調べ、友達に聞き、TVの健康番組を探し、お薬の効果のフォローアップ曖昧なまま、ご自分で飲んだり飲まなかったり調整なさってる方も多く、それで医療費云々は言えません。自分の体を知ること。医療者のお任せにしないこと。生活習慣を見直し、自分のからだの中からも直せる力があると知る方が増えれば、本来の予防も進み、医療費の無駄が省けるかもしれません。「お医者さんに聞いたら悪いでしょう?」そんなことはありません。お答えできないことも中にはあるかもしれませんが、できるだけお聞きになってコミュニケーションおとりになってください。現在の保険制度ではなかなか難しいことだらけですし、会話の分は保険点数にありませんが、点数にならないからと説明を省く時代でもありません。からだの持ち主はほかならぬご自分・ご自身です。メモッたり、質問したり、相互のコミュニケーションあっての「インフォームドコンセント」です。当院もまだまだですが、できるだけ患者さんとお話しして進めたいと考えています。

「答えは患者さんの中にある」これは昔ある先生がおっしゃった名言です。患者さんとの会話は治療を進める上で宝(情報)の山です。そしてそのようなことが大事にされる保険制度になって初めて、予防の意味が出てくるのではないでしょうか。医療従事者の私達も時には患者になります。予防と消費者の意識をもった患者さんが増えれば、医療そのもの・保険制度も変わっていくと期待しています。

Floss or Die (フロス オア ダイ)

何やら怖いこのキャッチ!はアメリカ歯周病キャンペーンのキャッチコピーです。昨日久しぶりに、健康番組の中で某歯科大学の教授がおっしゃっていました。
実はこの言葉 1998年歯科予防の研究会が立ち上がって間もなく、アメリカから来日された先生のお話の中で知りました。「なんと恐ろしいことを言うのだ!アメリカという国は」というのが正直な印象でした。何しろ、1998年予防の発会式で「虫歯も歯周病も本来稀な病気である」と講演で聞き、椅子から転げ落ちるほどの衝撃でしたし、その後当時所属していた予防の会から、歯科検診で欠かせない探針は「「柔かい歯を傷つけるので使わない」とマスコミに発表し、当時センセーショナルで議論を巻き起こしたものでした。その後虫歯・歯周病の病因論(なぜそうなるか)が明らかになりそれとともに、原因菌が特定されたものの、まだまだエビデンス(裏付け)が十分でなかったこともあり、右往左往する中にあっても、世界中、特に北欧・アメリカから沢山のデーターが出てきて、今日の予防のレベルになってきました。日本ではご存知の山形県酒田市の熊谷崇先生の、開業医としては驚異的なデーターが世界の歯科界でも注目されています。考えれば今から15年前に歯科の予防の研究会で、海外から帰ってきた先生方が「ストレプトコッカスミュータンス」「・・・コミタンス」「アプチノマイセス・・・」「ジンジバリス・・」「うん?人事?」こんな無知で何も知らない私たちは、原因菌の名前をそらでスラスラしゃべる若いドクターたちに煙に巻かれた状態で聞き入ったものです。ましてやフッ素のことをライオンの研究者さんに教えていただいた時には、「エッお紅茶にも・エビにも・海水にも入ってるんだ」といったびっくり状況で、セミナー終わるとみんな発表した研究者に列なして教えていただいたものでした。
それが今日では、あちこちでメーカーが商品の宣伝かねて、脱灰・再石灰化からフッ素の働きまで教えてくれ、随分と予防の意識も高まって隔世の感があります。
でも、フロス(デンタルフロス)に関してはどうでしょうか?まだまだ歯ブラシだけでなく、毎日フロスを使っている方・習慣にしてらっしゃる方は少ないと思われます。元に戻りますが、歯周病菌として有名?(代表選手)なPG菌(ジンジバリス菌)は本当に要注意なのです。PG菌はインシュリンの作用も下げるので、歯茎はおろか体の炎症物質を増やしますから、高血糖により免疫下がって血管ももろくなります。血管の中に入ると血液を固まらせるので、動脈硬化・すなわち心臓病に直結します。誤嚥性肺炎と言って、肺に入り大変危険な状況になります。この悪玉中の悪玉PG菌をやっつけるのに、普段のお手入れにぜひデンタルフロスを活用いただきたいのです。フロスについてくるべとべと汚れが取れ、柔かい歯ブラシで歯と歯茎の際を小刻みにブラシをあてれば、かなりの汚れは取れます。そのうえで定期メンテナンスで、歯科衛生士に歯周ポケットを検査してもらい、時にはデジタルレントゲンで、骨の吸収を調べておけばまあまあ大丈夫でしょう。でもその前に三度三度のお食事に、かむ回数の多いものをとって、よく噛み唾液を出すように心がけましょう。噛むことはお掃除することと同じです。日本食は昔から「口中調味」と言われておりました。お食事ってゆっくりかむと素材の味がわかり、大地の恵みに「美味しいなあ」と幸せになるものです。噛めばお口の中の免疫も上がると思います。お口の中の取れる汚れはちょっと手間かけても取り、あとは守る。やろうと思えばできることばかりです。小学生の時歯を赤く染めて必死に歯ブラシして落としたこと覚えていませんか?汚れはつく、だから落としておく。お口の中は体の一部だから「病気の連携」しないように心がける。簡単な理屈です。明日から歯ブラシにプラスして「フロスやってみましょう」と一人でも多くの方に伝えたいものです。フロスした後の爽快感は、やらないと気持ち悪い・・・と言う風に変わっていきます。口臭のないすっきりしたお口で美味しくいただき食べることを楽しみましょう。大きなお口で笑いましょう。元気にはっきり話しましょう。「フロスをしないと死にますよ!」そんなこと言われないように。でも歯周病菌をなめたらいけません。本当に怖いのです。だから怖がっていないでやることやれば大丈夫よ!と患者さんにお伝えするのが歯科の役目です。長い説明でした・・・。読んでくださってありがとうございました。フーッ!

FAST

小春日和の連休二日とは打って変わってどんよりした一日でした。夜になると強風がベランダの植木鉢をひっくり返したりしています。突風と急な雨にお仕事帰りの方は大変ではないでしょうか?大ごとにならぬことを祈ります。

さて先ほどTVでよい番組をやっていました。「脳卒中から身を守る」として、関心持って下さいとのことで、2009年イギリスのTVで放送された内容のお知らせでした。

FAST というのだそうです。知りませんでした。
F・・・・FACE すなわち顔のゆがみ、表情に左右で差がある よだれ・飲み物こぼす
A・・・・ARMS 腕 腕が上がらないとか、普段と違う状況
S・・・・SPEECH 構語障害 きちんと話せない ろれつが回らない
T・・・・TIME TO CALL 一刻も早く救急車を呼ぶ

このFASTをイギリスで放送以来関心が高まり、脳卒中の患者さんが一万人減ったそうです。時は金なりです。このことを知っておき、FASTの症状があったら躊躇なく救急車を呼ぶことで命が守れると伝えていました。日ごろから家族の表情気を付けて見ましょう。Time  is  Brain  !

 

入れ歯

手前みそになりますが、「こちらで作っていただくと、ピタッととても具合いいの、入れ歯も上手と評判いいわよ」とおっしゃいただくこと多く、お食事が楽しく美味しくが
皆様の健康支える基本ですのでとてもうれしく思います。入れ歯にならないように、普段のご自宅でのお手入れ、定期メンテナンスをおもな仕事にしている当院ですが、入れ歯のご要望に応えるのも歯科の大事な仕事です。入れ歯のお手入れが不十分な方、ゆるくなったり合わなくとも、市販の調整剤を塗ってご自分でいじってしまっている方も多く、伺ってみると、「歯科医院が入れ歯を作った後咬み合わせの調整などしてくれなかった。具合悪いと言っても直してくれなかった・・」などいろいろな声が聞かれます。現状の保険制度ではなかなか難しいこともありますが、せめて新しい入れ歯を作ったら、ぜひその後も調整に通われ、ご自分の歯として召し上がれる状態になさっていただくことがベストです。また、歯の代わりですし、お口の中で使うものですから当然汚れますので、ご自宅での入れ歯のお手入れ、残った歯のお手入れも大切です。当院では丁寧にご案内して、入れ歯をうまく使ってきちんとお食事できることを願って、対応しております。これから懸念されるインフルエンザもお口の中をきれいにしていることが肝要です。同じく入れ歯もいつもきれいにして病気をよせつけない様にしましょう。
入れ歯を作ったまま、調整もせず召し上がっていると、どんどん歯を失い、お口元が
老けて見えるようになります。ご面倒でも、定期的に入れ歯の調整とお口の汚れの清掃に来院されることをお薦めします。
こうして定期的に入れ歯の調整・メンテナンスにいらっしゃる患者さんに教えていただいて当院も、入れ歯がなぜ、どのように、どこがご不自由なのか知ることができます。「中央歯科さんの入れ歯は上手よ」とおっしゃって下さることは、逆に皆様に教えていただくからで、お使いになる皆様のお手入れと、入れ歯を大切になさる皆様のお気持ちのおかげさまとありがたく伺っております。お悩みの方は一度ご相談ください。

宝石のようなボジョレー

今朝、宅急便でボジョレー・ヌーボーが届きました。2年前震災にあわれた南三陸町の先生からお心遣いの一瓶です。家も診療室も失いましたが、ひとりも欠けることなかったんですよ、全員無事で・・とおっしゃる姿にただただ頭を垂れたものです。どんな思いでこの2年近くお過ごしでいらしたでしょう。もともと知り合いではなかったのですが、ある方のご縁で同じ趣旨で歯科をやっておられ予防の研究会もご一緒、人々のお口の健康を願って日々スタッフともども頑張ってらっしゃる方と知って、震災直後にささやかな救援物資をお送りしただけのことでした。よろず箱のようなありあわせのお口のお手入れ用品をとても喜んでくださり、その後近隣の中学校にはフッ素のペーストも2度3度お送りしました。お身内を亡くされた養護の先生から「子供たちが歯ブラシも頑張って、フッ素もきちんと使って虫歯にしないようにしてたのに、震災以来そのお手入れすら十分にできなくなって困っています」とのお訴えでした。急遽メーカーさん・材料屋さんのご協力も得て、患者さんからのご寄附をいかして、できるだけたくさんフッ素のペーストをお送りしました。それくらいその先生はじめ学校側が子供たちのお口を守ろうと、以前から尽力されていたのを伺って、矢も楯もたまらずお送りしただけのことでした。こちらがお見舞い申し上げる立場ですのに、想像絶する災害に合われながらも今を精一杯頑張ってらっしゃる先生からのボジョレーヌーボーは、もったいなくてルビー色の宝石のようです。被災地の皆様の頑張りに拍手を送り、一人でも多くの方と味わいたいと思います。普通に毎日がおくれることってとってもしあわせなんですね。丘の上に移られご活躍の先生・スタッフのみなさん、これからも地域の皆様のお口の健康維持に邁進なさって下さい。おからだ大切になさってください。ありがとうございました。受付・佐藤

オーソドックス

ケネディ親日大使の認証式の映像がTVをにぎわせています。50年前小さかったキャロラインさんを知る私たちにとっては、時の流れとご縁を感じながら、そのさりげないステキさに圧倒されています。めったに見ることのない馬車での皇居へのご参内は先導する馬をはじめ絵のように美しく、キャロライン大使のオーソドックスなワンピース姿、さりげなくて感動しました。日本では女性が大臣に就任されると、仰々しいロングドレスや、ひらひら女性らしさを強調したドレスでお写真に納まっていらして、なんだか違和感もっておりましたが、普通丈のワンピースをさりげなくこうしてお召しになる新大使、本当にステキだと思いました。シンプルなお洋服を着こなすのは大変難しく、ロイヤルファミリーだからと言ってしまえばそれまでですが、とっても素敵でした。外交・大使としては未知数とのことですが、少なくとも多くの人に「身近さ」「親しみやすさ」「さりげなさ」
「肩ひじ張らないスタイル」を礼をもってステキに伝えて下さったことはとても意味のあるデビューであったと思います。女性誌がきっと折に触れ取材合戦になるでしょう。ご活躍を期待いたします。

なんか変?

いつも電車に乗ると思うのですが・・。車内放送です。
「電車から降りましたら、電車から離れてお歩き下さい」とやさしい女性のアナウンスですが、「うん?」と思うのは私だけかしら・・?
「降りましたら、危ないので電車から離れて歩きましょう」では、ダメかしら?
どっちでもいいけど、このアナウンスそのものが要らないのでは?という友人の声もあります。気になりだすと気になります。変な日本語がいっぱいです。

ナベサダ カッコいい!

ナベサダこと渡辺貞夫さんが今朝、佐和子の朝に出演されていました。この方の笑顔はなんていつも変わらなくステキなのでしょうか?「笑顔でやってます」でないとても自然で魅力的な笑顔。今年80歳だそうです。ビング・クロスビーにあこがれ飛び込んだ音楽の世界。29歳でバークリーに留学し、ただひたすら音楽が好きで来ましたとのこと。いつも肩ひじ張らずさりげなくステキです。今朝も今までで一番素敵でした。80歳にして
こんなに魅力的ってどうしてなんでしょう。お肌もつやつやして、年齢を感じさせません。加齢臭など微塵も感じさせない紳士然とした佇まいに魅了されました。学生時代サックス吹く姿に釘づけになりコンサート追っかけしたものです。アフリカにいらした後、子供たちに音楽を広めたり、いつもさりげなく社会貢献なさっていらっしゃいました。チャーリー・マリアーノの「アダージオ」が流れしびれました。最後にご自身がアントニオ・カルロス・ジョビンの曲を佐和子さんにプレゼントするように演奏なさって、Tv越しの私も80歳のナベサダに魅了されました。「今の楽器は楽に音でるのよ。でもさ、楽するといい音でないのよ」ナベサダが言うことのカッコよさに佐和子さんだけでなく、私もますます大好きになりました。同じ栃木県出身です。年齢重ねてもこんなに素敵な方がいる!
歳重ねることはステキなことですね。そう感じた朝でした。今日も貴重な週末メンテナンスにいらっしゃる患者さんが、気持ちの良い毎日お過ごしいただけるように、張り切っていきましょう。ナベサダみたいに。  受付 佐藤

人生いろいろ・・・

島倉千代子さん(若い方にはご存じないかも)が旅立たれ、連日島倉さんの歌声が流れています。なぜか11月という季節によりそう湿り気があって艶っぽいお声です。日本人しか出せない声質が島倉さんのお声でした。ちょうど今日レコーディングの予定だったらしいのですが、ご本人から「その日まで待てないので・・」とのご連絡に急遽ご自宅をスタジオにして録音したという新曲が流れました。絞り出すような、想いに満ち皆様への感謝に満ちた島倉さんの最後の歌声の後、「この場面をいただけたことに感謝と」お別れとも取れるメッセージが流れ、もらい泣きしてしまいました。ご自分の寿命を感じられたのでしょうか。以前日野原先生に、患者さんはね、ご自分の最後ちゃんとわかってらっしゃるから嘘を言ったりごまかしてはいけません。誠実にあたたかく心こめて接してさし上げることですとご教示いただきました。急遽駆けつけ録音の算段された方々のお気持ちは十分に伝わって、きっと島倉さんにかけがえのない時間となったことでしょう。石川さゆりさんのお見送りの言葉にも心打たれましたが、支援されていた田勢さんのお話にもびっくりでした。田勢さんが東大で講演した際島倉さんをお呼びすると、「東大の門くぐるのこれで三度目なの。一回目は安田講堂事件の時、どういうことが世の中で起こっているのか知らないと恥ずかしい・・と思って見に来た。2回目は乳がんの宣告受けたとき、そして今日で3度目と」島倉さんの知らない面が語られました。お別れに集まった歌手の方々皆さん心の底から泣いてらっしゃるのが見て取れました。不器用なようでも正直に生きた方ではなかったでしょうか。歌う姿勢・そのお声はきっと忘れないと私も思いました。イチョウが黄金色に色づき、ハナミズキが赤く染まり、桜の葉も色づき始めて日本人の心を歌った島倉さんを見送るようです。人生いろいろ、かけがえのない一日一日を丁寧に過ごしたいものです。 受付 佐藤

よろしくお願いします

メンテナンスに通われていた若いご夫婦に第一子が誕生しました。奥様もぎりぎりまでメンテナンスに通われ、初めてのお産、不安ながらも希望とうれしさに満ちて、お口の中もさっぱりなさってにこにこして帰られました。ご主人ももうすぐという待ち遠しい気持ちを告白して前回のメンテを終えました。そして今日「おかげさまで生まれました。男の子!3320グラム」と来院なさり、スマホの画面あふれるほどの写真見せて下さり何を聞いても笑顔。赤ちゃんの力って無限大です。出産前からご夫婦してお口のケアの意識が高まっていたので、今日のメンテナンス終わってお帰り際、早々と「子供もよろしくお願いします」とおっしゃって帰られました。もうりっぱなお父さんですね。お二人で赤ちゃん見れるようになり時間をシェアできれば、奥様にご出産後のお口のケアに来ていただければ、さっぱりしてお疲れも癒えるでしょう。出産後は睡眠も十分に取れず、初めてのことに追われて自分のことどころではないので、どなたかが1時間でも赤ちゃんを見て下されば、お口の中が気持ちいい状態になって、また頑張れるかも。ご近所どうしが行き交う昔とは違いますが、地域であちこちで子供を守り育てるようになるといいですね。まだ早いですがカリエスフリー目指して当院もお手伝いさせていただきます。頑張って!新米パパ・とママ!
寒くなりましたが、ほっこり温かい一日でした。

 

楽天優勝おめでとう!

野球ファンでなくとも、今年の日本シリーズは面白くて毎日ワクワクでした。
そしてついに巨人を破って優勝!地元からの応援団も泣いている人もいましたが
「やったー!」という充足した表情の方が多かったですね。観客の皆さんみんな力強いイキイキした顔にあふれて、テレビ越しに私ももらい泣きしながら「よかったねー」とVサインしていました。

巨人にとっては、直前に川上哲治さんという球団にとって神様のような方の訃報もあって、より優勝したかったでしょうし、両球団どちらも頑張りましたが、楽天の「おもい」がより強かったのでしょうか、あっぱれでした。2011・3・11以来地元出身の嶋選手などの揺れる気持ちと監督とで苦しい気持ちのやり取りがあったと聞きました。それを超えて4月初めの嶋選手の「底力見せて頑張りましょう・・」の決意宣言まで、家族を地元に残してどれほどのお気持であったか計り知れませんが、「前に向かう気持ち」に至るまで、被災地を何度も訪問し現実を前に、被災者の皆様と心通わせ気持ちを支え合いながら優勝への強い気持ちに繋がったんですね。一勝するたび被災地に100万円寄付していたことなど知りませんでした。選手たち被災直後は「このままユニフォーム着ていていいか」と自問自答した日々だったとのことです。心が通い合うとこんなに大きな力になるんですね。マー君の顔も嶋選手もどの選手も充足感に満ちてとってもハンサムでカッコいいと思いました。優勝おめでとう・そしてステキな気持ちありがとうでした。

天高く・・

天高く馬肥ゆる秋・・の言葉通り、秋の空はくっきりどこまでも青く澄んで、食欲の秋!と思っていたら、天気予報のおじさんが「全く違うんですよ」と説明してました。驚き!
暑かった夏の空気がちじんで、秋の空は逆に低いんだそうです。えーっ知らなかった。湿気がないので雲がないから秋の空は高く見えるんだそうで、「秋は食欲増して何でも美味しいし・・」と馬肥ゆるを妙に納得していたら、肥えて力を増した馬が攻めてくる・・と言うことだそうでビックリでした。まっ難しいことは抜きにして、秋の空はスッキリきれいですし、新米に始まり秋の実りはみんな美味しいし、いいことにして味覚を楽しみましょう。

嬉しい、レンコンが食べられます

一日に3回ブログあげるのもなんですが・・。
先ほど終わられた患者さん、ご来院して2年になります。歯科受診は久しぶりとのことでほとんどの歯に、6-7ミリの歯周ポケットがありました。主訴は「食べられない」。なんと大好きな「パン」が食べられないとおっしゃていました。お仕事でギリギリにいらっしゃる中、根気よく歯石をとり、ホームケアもよくやって下さり、衛生士の処置にも頑張って通われ、今日はお帰り際、「レンコンが食べられるようになったの」とおっしゃいました。こちらも嬉しくなりました。まだまだお口の中改善できます。ご一緒にがんばりましょう。    受付 佐藤

歯科でなく、歯科医療です

昨日休診日、今年は2度目の中山先生「院内実習セミナー」でした。これで通算6回目になります。アメリカで歯周病専門医としてご活躍の先生には来日の度ご指導いただいていますが、教えていただくことは多岐にわたり、それは「キュレットワーク」だけではありません。

どのように患者さんと接するか?
どうお話しするか?
どう患者さんから聞き出すか?引き出すか?
患者さんはどうしたら思うようなホームケアがお出来になるか?
どうお伝えするか?伝えたことが伝わったかどうか、どう確認するか?
言いにくいことはどう伝えるか?  などなど・・・。

また処置中の患者さんの微細な変化や、体の動きをよく観察なさって、お声掛けなさる
そのグッドタイミングは神業です。患者さん役を経験しますと、心配りしながらの処置は
患者さんを不安から安心へと誘います。

おっしゃり方が”はっきりと、しかもさりげないなー”といつも感じます。
アメリカだって、言ってもわからない方はいますよ。でも訴訟社会ですし、充分説明しないのは「医療過誤」ですから言い方や説明の仕方も工夫します・・とのことでした。
のんでいるお薬はもちろん、そのお薬によってとってはいけない食材・栄養の知識、歯科治療上配慮すべきことなど。また歯科治療を進める上で必要な情報は他科の先生と必ず連絡とって診療進めますとのことでした。すべからく「歯科」でなく「歯科医療」ですからとはっきりおっしゃいました。
前にもお伝えしましたが、医科の先生から「この患者さんの歯周病の程度はどのくらいですか?」とお尋ねがあったり、逆に歯周病専門医の中山先生からは、「この方の骨密度はどのくらいですか?」と整形外科の先生にお問い合わせなさったりしながら診療を進めるとのこと、このような医科と歯科の連携が当たり前とおっしゃられ、患者さんにとっても有難いことですし、日本も将来こうなっていく!と確信しました。ですので私達歯科医療従事者も、古い知識だけでなく学校で習ったことだけでなく、生活の中からの知識や知恵、関連周辺医療の新しい知識を学ぶなど、めんどくさいといわずに、「自分や自分の家族が患者さんだったらどうして欲しいか?何を望むか?」を問えば、医療機関としてどうしていくべきか見えてきます。中山先生にお目にかかるたび、SRPのスキルだけでなく、予知性のある診療、今後の歯科医療のあるべき姿をひしひしと感じる思いでした。スケーラーや器具で満たされた大きなキャリーバッグとデイバッグを背中に、お帰りになる中山先生のご健康を願い、引き続きご指導を仰ぎたく感謝を込めてお見送りしました。衛生士のスキルアップはこれでいいということはなく、ドクターの理解の元、スケーラーの刃先を常に研いでおくと同じように、スキルも常にシャープニングしておかないと・・とつくづく思い知らされました。中学で習った「ing」です。次回の研修が楽しみです。

「食」からつながる私の好きなこと・高垣麗子さん

「JJ]「CLASSY]などではつらつとした笑顔が印象的なモデルの高垣麗子さん。カッコいいスタイルを維持するため、よほどストイックに食事制限していると思いきや「三食きちんと食べるうえ、おやつまでいただく食いしん坊」との新聞記事。スタイルを気にして極端なダイエットや、自分流で危険とも思える食事制限している方もあり、若い方の食事を少なからず心配していた私はホッとしました。なぜなら、食べ物ってその人を作る大切なものだからです。特に女性の体は食べるものによって中も外も大きく変わってしまいます。食べること・栄養・大切です。

高垣さんの記事にも「自分の体は自分が食べたものでできている。だからこそ大切にしたい」とあります。拍手ですね。食事や栄養について勉強されているようで、「体重が増えたかな?」と思ったら材料・食材のアレンジなどで工夫されてるとのこと。若くておきれいなのには、正しい知識と知恵・努力があったのですね。
2週間前には30度を越していた今月ですが、今日など13度。冷えだけでなく乾燥も気になります。そこで高垣さん「秋冬は根菜を沢山食べる、けんちん汁などよく作る」とのこと。冷えは女性に大敵。生姜は必需品でこまめに採っているとのことでした。そういえば同じフロアの美容院の先生が、先月からひどい咳と風邪のような症状に見舞われ、内科受診したらなんと9種類ものお薬でて、咳も直らなければ目まいまでするようになったと。強いステロイドの投薬があって、食事もおいしくないとのことでした。お薬のことは内科にきいていただくことにして、お食事のアドバイスをしました。美容師さんは時間をとって食事をとる事が不可能なようですが、お菓子やクッキーでなく、お食事らしいものをやはりちゃんととることとからだを温める「スープや汁気のごはん」を勧めました。そこでチューブ入りの「生姜」を職場においたり、バックに入れたりして、ちょっとしたときに少し加えてみてはどうでしょうか?とお伝えしたところ、体がホカホカして、体全体が楽になりリラックスしたそうです。咳も顔色も随分回復され、食べ物の効果を実感されました。お薬もちょうど効いたころだったかもしれませんが、いきなり9種類の薬はいくらなんでも多すぎます。食事も薬も体全体によくも悪くも響きます。ならば少し気を使ってみるだけで、普段の健康って手に入るのではないでしょうか?
そのうえ高垣さんは積極的にお散歩をして、季節の移ろい花や風の匂いを感じるように心がけてるそう。若い方のみごとな普段の生活ぶりに、年長者として学ぶことも多く、からだと心の健康に配慮し楽しみながらなさっていて感服しました。食への興味から食器インテリアと関心も高まり「食べること」から広がる好奇心はきっと楽しい毎日に繋がっていくことでしょう。拍手。    受付 佐藤

天皇陛下の料理番

昨夜思いがけず良い番組に出会いました。

かの有名な天皇陛下の料理番でいらした秋山徳蔵さんの特集です、フランス料理の本でしか存じ上げないフレンチの神様のような方と聞いていました。そのお人となりを知らせる
とても良い番組でした。

そういえば先日まで都内でフレンチレストランをやっていた知り合いのシェフが、フレンチの立派な本にみごとな艶やかな「牛すじの煮込みソース」で参加することになり、秋山さんのお料理が紹介される本にご一緒させていただける光栄と興奮を伺ったばかりでした。それほど日本のフランス料理に秋山徳蔵さんありという方です。50年近くにわたり天皇陛下に、お会いすることなく調理に明け暮れ、毎日おつくりしたお料理の召し上がり具合・お残し具合を綿密に記録しご健康を支える日々だったようです。少しでも陛下が体調芳しくないときには、お野菜たっぷりの私達で言えば「おじや」のようなものをおつくりしてご体調を案じ、ご回復を願い心を尽くされたとのことでした。その職を辞するときだけ陛下に拝謁でき、「長いことご苦労でした、ありがとう」とのお言葉頂戴し御前では深々頭を下げたままでしたが、厨房に戻り号泣する様子にご要職の厳しさと当時の職人ぶりを垣間見ました。フランスのリッツで修行中に日本に呼ばれ、初めて皇居で海外の賓客にエビのビスク(スープ)をお出しすることになり、日本中探し回って大量のザリガニを集め、ホッとしたのも尽かぬ間、樽に入れて保管していたザリガニが、ある朝すべて脱走!暗いところを求めて逃げたとその習性を知り、探し当てて何とか海外からのお客様に上等で本格的なスープがお出しでき、その一皿で日本から世界に秋山徳蔵の名がとどろいた顛末には、当時の日本で、フランス料理の食材の調達はきわめて困難であったことがうかがえました。その秋山さんの言葉

「ものを食うのは魂が食う、真心こもった料理には何とも味がある」でした。

これほどの巨匠が、定年後日本料理やすし職人の門をたたき、修行なさって道を究め
天皇陛下にあげたての天ぷら・握ったなまのお寿司をお届けしたそうです。その際陛下が
「天ぷらというのは熱いね」とおっしゃって差し上げてよかったとお思いになった由。また秋山さんがお寿司の握りを修行中、生のにんじんをシャトー型に切り、握り寿司と同じ大きさにして常に、寝る時までにんじん握ってお休みになり感覚を覚えたとの逸話には頭が下がりました。84歳で引退なさるまでこのような勉強の日々だったようです。

「お料理は、きれいに、丁寧に 真心こめて」とおっしゃる職人魂に満ちたみごとな秋山
徳蔵さんの番組に出会えて私も幸運な晩でした。

今朝は、日本料理が無形文化遺産に登録されるとのことで、菊の井のご主人が誇りをもってお伝えしたいといっておられました。世界中に回転ずしが広まり「なんちゃって和食」も多いと聞きますが、航空便で世界中の食材がすぐに手に入る今日と違って、手に入れることも輸送も文化の違いもあった少し前の時代に、現在の日本の食文化の礎を築いてこられた秋山徳蔵さんのような職人気質にみち、心ある先人がいらしたことを知って、便利で不自由のない今の暮らしに感謝しつつさまざま思いめぐらしたことでした。受付 佐藤 

今年の金木犀は・・

10月も半ば、ようやく秋らしい陽気になりました。と言ってもまた台風ですが・・。
今年は知らないうちに、マンション内の敷地にもご近所のお庭にも「金木犀」が咲いていました。いつもなら「あらっこんなところに金木犀あったのね!」というくらい目より先に「匂い」に誘われて気づくことがほとんどですが。今年は匂いが薄いように思えますが皆さんのお近くではいかがでしょう?鼻炎もないので普通に匂いかぎ分けられてるんですけれど(笑)変ですね。
地球の温暖化が草木の匂いにも微妙に影を落としているんでしょうか?桜が間違って咲いたりして、金木犀も十八番を取られてしまった感じです。日本の美しい四季。
大切にしたいと思う心とは裏腹に、変わりつつある自然環境に心痛みます。
                               受付 佐藤

受講してまいりました

昨日、アクセルソン先生の一番弟子であるブリギッタ先生によるPMTCのセミナーを受講して参りました。PMTCの意義と手技をブルギッタ先生に直接教えていただきあらためて学ぶことができました。PMTCとポリッシングの違い、キーリスクを先に徹底的にケアしていくことなどとても勉強になり、充実した一日でした。これからの診療に生かしたいと思います。オーラルケアの皆さんにもお世話になりました。ありがとうございました。
                       歯科衛生士 神子島靖子

                                             

山形に行ってきました

10月5、6日酒田市で行われたオーラルフィジシャンチームミーティングに参加してきました。

2日間とも充実した内容で、スタッフ一人一人とても勉強になりました!(^^)!
今後に活かしていきたいと思いました(*^_^*)

また、勉強だけでなく酒田の新鮮な食材も楽しんできました(^O^)Exif_JPEG_PICTUREExif_JPEG_PICTUREExif_JPEG_PICTURE

 

蝉の声

驚異の暑さだった夏もようやくすぎ、さわやかな秋空の季節となりました。40度近い気温の地域もあったりして、今年は蝉も暑さ負けして鳴き声にも力がなかったように思います。でもベランダや地面に,泣きつかれ充分鳴き終えて転がっている蝉の姿を見ると、お彼岸に合わせてすっくと咲く曼珠沙華の花のように、自然の摂理を感じます。

日々感じますが、歯科衛生士の仕事は本当に総合的なものですね。大変ですよね。お口の中は歯という硬組織と歯肉という軟組織からなっています。そのうえバイオフィルムという難物がありその中身の細菌が感染症をおこし・・とわかってきたからこそ、対応が大変です。だからこそ勉強して日々新しい知識を得て、そこから派生して目で直視し手の感触で感じとって時には臭いからも処置の判断するわけです。しかもおひとりひとりお口の中は違いますし生活習慣も違います。私たちの使命は患者さんの歯をどうしたら残してさし上げられるか?それが無理な場合はどうしたら、召し上がったり、しゃべったり・笑ったり・歌ったり「人としての生活を保つために」どうしてさし上げられるか?を衛生士とドクター・コデンタルが真剣に考え提案し同意を得て進んでいくことなので、臨機応変応じられるように技術を磨いていないとなりません。当院でもぺリオの専門家に来ていただくまで、スケーリングというものをきちんとわかっていませんでした。スケーリングの意味と自分の目で手で感触でその技術は会得するもの。処置に使うインスツルメントも常に整えておくことですよと教わると、本当に職人芸と痛感します。忙しい合間に「シャープニング」の「シャーシャー」という音を聞くと、このひと研ぎが患者さんに貢献すると思って、心地よいBGMに聞こえて来るのです。この「シャーシャー」という音、蝉の声にもよく似ています。シャープニングの重要性はやればやるほどわかるようで、蝉の声に似た「シャーシャー」という音も習いたてと経験者ではその音に違いがあります。細かい作業ですがやりながら会得するしかありません。そして「ちびたインスツルメント」も処分せず、部位によって使える貴重なインスツルメントですよと教えていただいたので大事です。プロの衛生士って実にカッコいい、お役に立つ意義あるお仕事でから、焦らずゆっくり腕を磨いてください。当院では学ぶときはドクターと衛生士は必ず一緒、キュアもケアもコンセプトが一緒でないといけません。また衛生士さんだけ勉強してドクターは勉強しないはないでしょう。共通認識で前に進まないと・・。衛生士の皆さん誇りをもって頑張ってください。きっとたくさんの「ありがとう」が待っています。