こころ強い言葉

当院のメンテナンス患者さんで、受験予備校の先生がいます。今こそ中堅どころでしょうが、お若いころより当院にいらしていて、ずーっと定期メンテナンスも土曜必ず、きちんといらっしゃいます。
土曜は運動の日と決めてるらしく、ランニング途中で寄られることもしばしば・・(笑)その寛いだ表情に日ごろの激務が伺えます。

先日アポではないのですが、お使いの歯ブラシとフッ素のペーストを買いに寄られました。帰り際お時間があったのでちょっと質問してみました。

「AIとか、英語が喋れないとダメとか・・いろいろ言われていますが・・」

「僕の考えですけれど、英語はやはり必須でしょう。バイリンガルに及ばずトリアンガル・・もいます。AIの事もありますが、結局本読んでる人の勝ちですよ!」と。「受験勉強はどの学生も、その時期頃になって準備すれば、大概は出来ます。それより常日頃、紙の本を沢山読むことです。文の余白、本の表紙に始まる本の設え、作者がこだわる紙質・文字の書体等など・・。
本から得る情報は無限にあり、又考える機会や刺激をもらいます。
本は出来るだけ沢山読んだ方がいいですね!」と。

思いがけない予備校の先生の言葉に、なぜかホッとし、又このような先生が若人を教えて下さっているのだとちょっと安心し、有難く思いました。

初診のころは、ふわーっとして頼りない青年でしたが、いつの間にかこんな心のあったかい、きちんと物を言ってくれる先生になっておられて、なんだか嬉しい一日でした。

ただただ丸覚えでなく、気持ちのある先生に会えば、子供たちもきっと関心をもって、学ぶことが好きになるはず・・と思った一日でした。