お差し入れ

当たり前ですが、以前に増して仕事上気を配らなければならない今日この頃。帰宅するとふ~っとため息ににた疲労感に溢れます。

するとお電話!「お疲れでしょう?久しぶり神茂のはんぺん買えたから、召し上がって元気出されて下さい」と隣人の高齢者の奥様から。

日本橋・神茂のはんぺんは亡き父の好物でもありました。早速に山葵をちょっとつけてほうばれば、メレンゲのようなふんわり感と丁寧に仕上げられた美しい形に、思わず目を瞑っていただきました。

至福と言うのはこんなささやかな時ですね。甘味のないフワッと口に溶けていく食感に「美味しいねぇ、何だろねぇ」と目をほそめて楽しんでいた父を思い出しておりました。お醤油もつけずに山葵の風味が鼻を抜け、肩の力まで抜いてくれました。

頂いたもう一枚はバター焼きして一垂れのお醤油の香りで楽しもうと思います。

気にしてくださる隣人の奥さまの心遣いが身にしみました。こんな時はよけいベロにも心にも染み渡ります。生身のおつきあいの有難さ、代えがたいものですね。